ソフトバンク「混雑時の低速撲滅」へ、「MIMO」技術を進化させた4つの新技術を導入

2017年9月14日 16時28分更新


 ソフトバンクとWireless City Planningは、大容量を実現する「MIMO(Multi-Input Multi-Output)」の技術をさらに進化させた新たな技術「Massive MIMO 2.0」「Distributed MIMO」「MultiUser MIMO」「UL MultiUser MIMO」を9月22日より導入すると発表した。
同社は2016年9月より商用サービスとして「Massive MIMO」を開始しているが、「Massive MIMO」で培った空間多重技術を応用した新技術により、混雑エリアや時間帯においてもさらに低速化を防ぎ、快適な通信サービスの提供を目指す。
 
 「Massive MIMO 2.0」は、現在提供している「Massive MIMO」をキャリアアグリゲーションに対応させ、一度に利用できる2.5GHz帯の帯域幅を現在の20MHzから30MHzと1.5倍に拡大。また、3.5GHz帯でも「Massive MIMO 2.0」を提供する。これらの対策により、混雑したエリアなどで同時に接続する端末が増えても、低速化を防ぐことができるという。対象エリアは、現在「Massive MIMO」を提供している全国都市部から順次拡大する。
 
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 「Distributed MIMO」は、複数の基地局をクラウドで管理し、一つの基地局から多数のビームを形成するのではなく、隣接する基地局が協調しながら仮想的に一つの基地局として電波を形成し、さらに複数のレイヤーを構築する空間多重を実施する。これにより、各基地局で協調制御された複数の基地局からの電波を利用することができ、電波干渉による低速化を防ぎ、ユーザー一人一人に合わせた通信サービスを提供する。対象エリアは、全国都市部より拡大を予定している。
 
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 「MultiUser MIMO」は、「Massive MIMO」技術の応用により、従来のAXGPの基地局から最大4本のレイヤーを構築することができるようになる。既存基地局のアップデートのみで実装が可能なため、下り通信時に従来基地局においても、より多くのユーザーが快適な通信サービスを利用できるようになるという。対象エリアは、全国都市部より拡大を予定している。
 
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 「UL MultiUser MIMO(UpLink MultiUser MIMO)」は、「MultiUser MIMO」の技術を応用し、上り通信時においても空間多重を実現。9月に、従来のAXGPの基地局において2本の上りレイヤーを構築し、今後は最大4本の上りレイヤーの構築を実現する。これにより、SNSの投稿や画像アップロードなど上り通信時においても、ユーザー一人一人がより快適な通信サービスを利用できるようになるという。全国を対象に拡大を予定している。
 
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 9月13日に開催されたソフトバンクの新サービス発表会では、同社のテクノロジーユニット モバイル技術統括 モバイルネットワーク本部 本部長・野田真氏が登壇し、新たな4つのMIMO技術を紹介した。
 野田氏は、「混雑エリア・時間帯での低速撲滅」というコンセプトを紹介し、「モバイルネットワークではよくある、机上で計算される最高速度を追いかけるのではなく、ユーザーが実際に快適に利用できる環境を提供できるかを追求していく」と述べ、同社のモバイル通信に取り組む姿勢を示した。
 また、「格安SIMも含めたダウンロード速度実験」と題した実証実験時の模様も公開。東京都立川市のMassive MIMO対応エリアで混雑時の通信環境を再現した状況下において、同じ動画を一斉にダウンロードした結果、各キャリアの中で「ダウンロード完了トップはソフトバンク」だったとアピール。市場調査会社のICT総研が公表した調査結果も併せて紹介し、「(ソフトバンクの)Massive MIMOの効果が立証された」と語った。
 
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