2015年末の定額制音楽配信サービス利用者は930万人へ、利用率1位はApple Music

2015年11月5日 13時00分更新


 ICT総研は「2015年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査」の結果を発表した。定額制音楽配信サービスの市場動向及び、Webアンケートによる利用実態を調べた内容となっている。

 それによると、2015年末時点の日本国内の定額制音楽配信サービスの利用者数は約930万人と推計。そのうち有料サービス利用者は590万人、無料試用を含む無料サービス利用者数は340万人と見込んでいる。
 2016年末には有料サービス810万人、無料サービス480万人で計1,000万人を超えるとみており、2017年末には有料・無料サービス合計で1,610万人、2018年末には1,850万人へと市場が急速に成長すると予測している。

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 同社では2,087人へのWebアンケートによって利用実態も調査。2,087人の中から定額制音楽配信サービスを利用している235人を抽出して分析しており、2015年10月19日から26日にかけて実施されている。
 まず利用率をみてみると、2,087人中のうち11.3%あたる235人が有料または無料の定額制音楽配信サービスを利用していると回答。その11.3%のうち、有料サービスを利用しているのが6.5%、無料サービスは4.7%となっている。また年齢層別では、有料サービスを最も利用しているのは20代、無料サービスを利用しているのは10~20代が高い傾向にあるとしており、20~30代が音楽配信サービス市場を支えているのが現状のようだ。

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 利用している音楽配信サービスをみてみると、最も多いのがApple Musicで130人。次いでGoogle Play Musicが67人、LINE MUSICが66人、AWAが48人、dヒッツが43人という順になっている。LINE MUSIC、AWA、dヒッツ、レコチョクBest、うたパスなどの国内事業者はAppleやGoogleよりも早くサービスを始めていたが、両社が今年からサービスを開始したことで利用者が激増し、一気に市場が伸び始めたとICT総研は分析している。

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 利用サービス別の顧客満足度をみてみると、1位がGoogle Play Musicで82.6ポイント。2位はdヒッツで81.4ポイント、3位がレコチョク Bestで81.3ポイントとなった。逆に下位2つはAWA 76.5ポイント、LINE MUSIC 72.6ポイントで他サービスとやや差を付けられてしまっている。
 数ある音楽配信サービスの中でユーザーがどれを選ぶかについて、自分の好きなジャンルの曲をどれだけ網羅しているかが重要な指標になるとICT総研は指摘。Apple Music、Google Play Musicなどのサービス利用者では、邦楽や洋楽の楽曲が充実しており満足しているという回答が約50%に達している。一方でサービス価格や音楽管理ソフトの使いやすさに満足しているという回答者は20%程度に留まっており、まだまだサービス改善の必要性はあるようだ。

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 詳しい調査結果については下記を参照してもらいたい。
ICT総研:2015年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査

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