KDDI、海上でも通信できる衛星通信モバイルルーター「イリジウム GO!」発売開始

2014年12月5日 10時00分更新


 12月5日、KDDIはイリジウム衛星を利用したモバイルルーター「イリジウム GO!」の販売を開始した。
 イリジウムとは、ほぼ全世界をカバーする66機の人工衛星を利用したデジタル衛星携帯電話システムであり、屋外の空が見える場所であれば山地や海上でも通信が可能であるのが特徴だ。日本国内ではKDDIのみが使用免許を持つ電気事業者となっている。

 今回発売された「イリジウム GO!」は上述したイリジウムを利用し、どこでも音声通話やデータ通信が可能となる衛星端末となっている。災害時での利用を想定しており、防水・防塵性能の他、米国国防総省が制定した軍事規格「MIL-STD-810F」に準拠する耐久性を持つ。Wi-Fi範囲は半径約30m。

 利用するにはスマートフォン、タブレットに専用アプリ(iOS、Androidに対応)をインストール必要があり、通話やSMS、GPS、最速2.4kbpsのデータ通信が使用できる。最長20メートルのアンテナケーブルを利用すれば屋内でも利用でき、車内でもアンテナをルーフトップに設置することで安定的に通信が利用できるようになる。
 2.4kbpsながらデータ通信は可能なので、東日本大震災でも有効な情報源となったTwitterを始めとするSNSも使用可能だ。

 利用料金は、契約料が10,000円で月額基本料金が5,000円。固定電話・携帯電話宛ての電話が63円/20秒、イリジウム衛星携帯電話宛が40円/20秒、その他の衛星通信端末宛が572円/20秒。データ通信量は固定電話・携帯電話宛と同じ20秒63円。SMS送信は1回につき58円。電話着信やSMS受信は無料。料金は全て免税となっている。

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