NTTドコモは2014夏モデル 新商品・新サービスを発表

2014年5月16日 11時16分更新

 NTTドコモは2014年5月14日、ベルサール汐留にて「2014夏モデル 新商品・新サービス発表会」を開催した。

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 12時過ぎに開始された、加藤薫社長によるプレゼンテーションでは、まずはじめに新料金サービス「カケホーダイ&パケあえる」の紹介がされた。国内初である、音声通話定額の「カケホーダイプラン」、パケットを分け合える「シェアパック」、長年のドコモ利用者を割引対象とした「ずっとドコモ割」、25歳以下の若者の基本料を割り引く「U25応援割」の4種がある。

 加えて新料金システムとして、家族利用者のための「ファミリー特割」、10年以上の長期利用者への割引である「プレミア10年特割」として、それぞれ10,000円の割引となる。その他、以前ドコモを利用していたが他キャリアへ移っており、再び新たにドコモで契約する利用者のための「おかえりボーナス」も登場。長らく言われ続けてきた長期利用者の優遇や、MNPなどで他社に流出した顧客の呼び戻しなどの課題に対応した形だ。

 次に今回発表機種より搭載される、新技術VoLTE(ボルテ)の説明に移った。
 VoLTE(Voice over LTE)とは、LTEを使用した音声通話サービスであり、ドコモが国内初の提供になる。発表では、VoLTEの優れた点が、スクリーンに映し出された映像を通して順次説明されていった。

1 高品質通話
従来のドコモの通話(300Hz~3.4kHz)に比べ、音声周波数帯域が50Hz~7kHzと広く、低音から高音までよりクリアにつたえることができる。特に、高音域が広くなるため、女性の高音がきれいに聞こえるという。発表された映像では、人間の女性のほかに、リカちゃん人形で知られるリカちゃんの甲高い音声を使用し、高音域がよりクリアに伝わることをアピールしていた。
2 スピーディな発着信
従来のXiの通話に比べ、ネットワークを3Gに切り替える必要がなく、これまでの半分以下のタイムでつながる。映像での実演では、従来6.65秒かかったところ、VoLTEでは2.66秒で相手側に着信していた。
3 高速マルチアクセス
VoLTEでの音声通話と同時にデータ通信を行う際に、LTEの通信速度を生かした高速アクセスが可能である。たとえば通話中に地図を表示させる際に、より早く表示されるという実例が放映された。
4 ビデオコール
フロントカメラを利用してのビデオ通話ができる。従来のテレビ電話より高精彩な画像(QVGA相当)・高音質な通話で利用できるようになっている。
また、発表会においては言及されなかったが、通話中にエリアメールが受信可能になるという。

・2014夏モデルの特長

1 VoLTEへの対応
 VoLTE対応機種は5月15日から発売し、6月下旬のソフトウェアバージョンアップにより対応する。

2 電池の急速充電・節電機能
 利用者からも要望が多かったという充電時間の高速化であるが、今回ドコモの発表によると、約2倍速で充電することが可能になったという。バッテリー残量が15%になると充電アラートが表示されるが、この時点より60分間充電した後に、従来であれば50%、急速充電だと77%の充電であったものが、今回発表された急速充電2になると92%充電できるという。

 続いて、東日本大震災以来、にわかに活況を帯びているかに見える非常時対策であるが、今回ドコモは電話機に非常時節電機能を加えたという。利用者が「非常時節電モード」を選択すると、電池が15%以下になった際に自動的に非常時節電モードに入る。これは、電話やメール、マップなどの非常時に必要な最低限の機能以外を稼動させないことにより消費電力を低減させ、待ち受け状態を極力長く維持する機能である。機種により多少変動するものの、約3日間電池を保たせることができるという。

 続いて、5月15日以降に発売される新機種の紹介に移った。

・スマートフォン

XPERIA Z2(SO-03F)2014年5月21日発売
 MWC(Mobile World Congress、モバイルワールドコングレス)におけるグローバルフラッグシップモデルであり、日本ではドコモだけの発売であるという。動画が4Kで撮影でき、撮影後にスローモーション加工もできる。また、付属のイヤホンではノイズキャンセリング機能で周囲の雑音を98%カットするという。これにより高品質な音楽を楽しめるということだが、周りの声が聞こえなくなるという点では危険であるので、街中を歩きながら使用するという用途には適さないであろう。

XPERIA A2(SO-04F)2014年6月中旬発売予定
 4.3インチと片手に収まるサイズであり、防水・おサイフケータイ機能搭載。初めてスマートフォンを利用する人でも安心して使えるという言及があったことから、従来型携帯電話からの移行者を利用者として想定しているとみられる。

GALAXY S5(SC-04F)2014年5月15日発売
 GALAXY初の防水機能付 0.3秒の高速オートフォーカス機能つきカメラ。LTEとWi-Fiの同時接続が可能であり、高速ダウンロードが実現されるウェアラブル機器(Gear2/Gear Fit、2014年5月15日発売)と連携しており、着信などの通知をするように設定できる。また、音楽はGear単独でも聴くことができる。

ARROWS NX(F-05F)2014年5月下旬発売予定
 日本語の文字入力システムの見直しを行い、スマートフォンでは初めてとなる、文章入力・自動校正機能(Super ATOK ULTIA)を搭載している。また、ディスプレーの明るさが25%UPしており(1000カンデラ)、具体的には、直射日光下でもはっきり読める状態であるとのことだ。

AQUOS ZETA(SH-04F)2014年5月23日発売予定
 新しいEDGEST(エッジスト)というデザインで、周辺部のフレームを細くした結果、スクリーン従来の73%に比べ、全体の81%を占めている。これによりほぼ全てスクリーンであるかのような感覚が味わえる。バックライトにも改良を加え、特に赤がきれいに表示されるようになっている。

Disneymobile on docomo(SH-05F)2014年5月下旬発売予定
 「ディズニーの魔法の瞬間」がテーマである。スマートフォンを「鏡」に見立て、鏡の中からミッキーが飛び出し、鏡の中にはディズニーワールドの世界が広がるというコンセプトである。ディズニーの世界観にのっとって開発されたスマートフォンであるため、3万以上のディズニーコンテンツが無料で使用でき、壁紙・アイコンをディズニーの6つの物語に沿って着せ替えることができる。さらに、6種類のDisneymobileオリジナルスマホケースの中から1つ選択でき、アクセサリとしての付加価値も高い。

らくらくスマートフォン3(F-06F)2014年8月発売予定
 無印良品や代官山蔦谷書店も手がけたという著名なアートディレクターである原研哉氏監修のデザインである。今回の新機種では、「ワンタッチシリーズ」が従来の3件から9件になった。また、「ファミリーページ」と称して、メッセージ付き写真がトップ画面に表示されるようにできる。これらによって、家族や友人とのコミュニケーションをさらに楽しんでもらえれば、とのことである。

タブレット
 10インチと7インチの2種類が出ている。

XPERIA Z2 Tablet(SO-05F)2014年6月下旬発売予定
 10インチのタブレットとしては世界最薄(6.4mm)・最軽量(439g)である。通話機能つきリモコンによってVoLTEの利用ができ、たとえば大画面を生かしたビデオコールといったことも可能だ。

AQUOS PAD(SH-06F)2014年6月中旬発売予定
 7インチのタブレットとしては世界最軽量(233g)である。新書サイズなので、大型のスマートフォンのような使い方も可能である。

従来型携帯電話

F-07F 2014年5月23日発売予定
SH-07F 2014年6月中旬発売予定
 一時期の「ガラケー」の活況と比較するとあっさりとしている印象があるが、折りたたみ式フィーチャーフォンの新型機種も2種発表された。

データ通信端末

L-03F 2014年5月29日発売予定
 USB接続型の Xi / LTE モデムであるデータカード。国際ローミングでは3G・GSMに加えて、新たにLTEローミングに対応。回転式USBコネクタの採用により、持ち歩きにも便利である。
この製品はほとんど解説らしき解説がされずに、次の説明に移行していた。

docomo select
モバイル端末の周辺機器やアクセサリなどを販売する。

ムーヴバンド(WMB-02C)2014年6月中旬発売予定
 身に着けて健康管理に役立てることができる。

TV BOX(TB 01)2014年7月発売予定
 フルセグ・ワンセグ・NOTTVが視聴可能であり、TVにつないで大画面での動画視聴も可能である。また、テザリング機能やスマートフォン等が充電できる機能もついている。新料金プラン「モバイルプラス500」の対象商品である。

かんたんテザリング for ニンテンドー 3DS
 任天堂のビジョンである「ゲーム機によるインターネット利用の更なる拡大」と、ドコモのビジョンである「スマートライフの実現」の具現化およびコラボレーションという位置づけである。

dマーケット
 13カテゴリに分けられた商品をドコモショップまたはオンラインショップで購入することができる。ドコモならではの、ケータイ払い、ドコモポイントといったサービスを利用することも可能だ。
売上高は、2011年の60億円から13年の550億円へと、約9倍に成長した。2014年度は900億円の売り上げが目標である。

dヒッツ
 楽曲視聴のカテゴリである。プログラム数を150から300へと倍にしており、歌詞の閲覧も可能である。4月1日から開始しているが、1ヶ月で500円コースの契約が20万超

dデリバリー
 5月1日から開始している。全国9500店舗のデリバリーが利用でき、ドコモのサービスとしてはドコモポイントや、ケータイ払い(一部店舗)が使えることが特長

dマガジン 2014年6月サービス開始予定
 男性向け・女性向け・ファッション雑誌・ビジネス雑誌など、70種類以上の雑誌が月額400円で読み放題である。初電子化の雑誌もあり、ジャンルを指定するとタイトルを横断して雑誌が読める機能や、後で見返すときに有用なクリッピング機能もある。

dアニメストア
 5月15日から高速ダウンロードに対応する。圧縮フォーマットを従来のH.264/AVCからH.265/HEVCに切り替え、データ量が半分で画質は変わらない、つまりは2倍速でダウンロードが可能になる。

dビデオ
 HD画質での提供で5月15日から開始。『ゼロ・グラビティ』などの近年話題の映画も配信される予定である。

ネットワーク
 エリア・通話・通信でお客様満足度第1位であり、また全国2800のデータ関係実測調査においてはダウンロード速度No.1である。今年はLTE基地局を現在の1.7倍である95,300局に拡大する予定であり、これは現在の3G基地局に匹敵する規模であるという。同様に100Mbps以上を提供する基地局を14年度末に40,000局と10倍に増やす見込み。特に需要の多い東名阪ではクアッドバンドLTE(150Mbps)の拡大を計画中である。さらに、LTE-Advanced(225Mbps)のサービスを2014年度中にスタートさせたいという意向である。
 加えて、現在5Gを開発中であり、開発された際にはその速度は10Gbps以上になるであろう、という将来への展望を示した後、社長は「最高のコミュニケーションを皆様へ」と筆で横書きに大書した巻物を広げ、しばしカメラのフラッシュを浴びていた。

質疑応答

 「NTT光回線の卸でドコモも光回線を販売することができるようになったが、もし光回線を販売するならば従来とどの点が変化してくるか」という質問に対して、加藤社長は、「昨日聞いたところでまだ具体的ではないが前向きに検討していく」と回答した。

 次いで、「VoLTE同士でないとVoLTEのクリアな通話にはならないのか。VoLTE対応でない電話機につないでも通話をクリアにする方法はあるのか」という質問には、「コーデック(音声圧縮方式)で音声をきれいにしているので、VoLTE同士の通話が基本」であると回答した。さらに「社長お薦めの端末」と訊かれた加藤社長は、「全部です。各端末に特徴があるので、自分にあったものを選んでいただけるラインアップにしたつもり」と回答した。

 「音声通話の利用が減少している中で、VoLTEのようなシステムを他社に先駆けて提供するのはなぜか」という質問に対しては、「“カケホーダイ”という割引プランを提示するにあたり、音声通話のよさを見直してほしいと考えている」と語った。

 「ビデオコールは、以前テレビ電話という機能があったがあまり利用されていなかった、今回の利用はあるだろうか、また、キャラ電のような機能はあるのか」という質問には、「従来型の携帯電話からスマートフォンになったことで画面が大きくなり、利用の仕方が変わっている。ビデオコールの利用も十分に考えられる。キャラ電の実装は検討する」という返答があった。

 「Windows Phone等について」コメントを求められた加藤社長は、「検討中ではあるが、今のところお答えすることはない」、また「ソフトバンクの孫社長が、『スマートフォン端末の機能は各社間で差がなくなってきているので、発表会を開くのは無駄である』と言っているが、社長のお考えは?」という質問には、「我が社としては、発表に値する端末の開発に精進する」と回答した。

 「調査会社による、スマートフォン市場は縮小してゆくという調査が発表されているが、どうやって純増をとるおつもりか。また収益モデルを教えていただきたい」という質問には、「MM総研さんの調査によれば、13年後半から確かにそういうことが言われている。マルチデバイスを追加しやすいように、また初めて(スマートフォンを)持つときに、参加しやすい、導入しやすい工夫をしてゆくことだと思っている」と回答した。

 続いてドコモの新CMが披露された。日常を切り取ったシーンが断片的につなぎあわされ、これといってストーリー性はないように思われるが、音声通話シーンが多用されており、VoLTEをきっかけに生活の中の音声通話を見直してほしいという思惑が読み取れる。そして、今回のCMに出演した、渡辺謙氏、石原さとみ氏、堀北真希氏、松坂桃李氏の4氏が登壇した。

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 渡辺氏は「私と堀北さんは携帯から抜け出し、実像となって社会に戻ってきました。ドコモさんは新しい世界観を作ってゆきたいんだなということを感じました」、石原氏も「豪華キャストで、何度も見たくなるようなCMになっていますね」と語り、笑顔を見せた。

 また堀北氏は、MCに「カケホーダイでゆっくり話したいのはだれですか?」と尋ねられて、「友達ですね! 友達には、毎日話したいことが増えていくので、料金が定額なのはうれしいですね」と語った。
松坂氏は、MCに「松坂さんは25歳ということで、25歳以下の方には基本料が500円割引、そしてボーナスで1GBプレゼント、ということですが、助かりますか?」と問われると、「非常に助かりますね。仕事が不規則なので、友達や家族とは電話で話すことが多いんですが、基本料の500円割引も本当に助かりますね」と、実感のこもったコメントが返ってきた。

 次に、4氏が今回発表されたばかりのスマートフォンを手に、手触りや使用感等を語り合った。

 渡辺氏はGALAXY5Sを手にし、「自分ではいまGALAXY4を使っていますけど、5は防水になったんですね! 防水はいいですね。やっていないですけど風呂場に持っていってもいいのかな。今(ステージの)裏でやってみましたけど、オートフォーカスも早いですね! テクノロジーって、1ヶ月位すると慣れちゃいますけど、戻れないですよね」とコメントした。

 堀北氏はEXPERIA A2を手にし、「女性の手にもすっぽり収まるサイズで、カラーがこれはラベンダーですけど、個性が表現できるし、ウォークマンの複雑な設定をしなくても音楽が楽しめるのはいいと思います」とコメント。MCに「ラベンダーの色が堀北さんにぴったりですね!」といわれてはにかむ場面も見られた。

 石原氏はAQUOS ZETA を手にし、「画面が広いですね! ワイドで、もう全体が画面なので動画がすばらしいです!休憩中とか家とかで、よく動画を見るので、これはもう手放せないと思いますね」と絶賛した。

 松坂氏はARROWS NX を手にし、「文字入力機能がですね、僕の名前は『桃李』っていうんですけど、『とうり』では桃に李という字が出なかったんですね。それが、これだと出てくるんです! PC並みの文字入力機能だと思います。それから、校正機能なんですが、たとえば『コミニケーション』と打っても正しい『コミュニケーション』に自動で変換してくれるんですね。あと、指紋認証がついているので、片手でロックを解除して電話に出られるのもいいですね」と、思いのたけを語った。

 社長は「お客様には料金チャネル、デバイス、サービス、ネットワークの4つの点で満足を高めていただきたいなと、とりわけ、料金の面でも快適にお使いいただきたいなと思っております」と発言した。

 またビデオコールについては、渡辺氏は「ビデオコールは、私はよく衣装を決めるときに、どっちにしますか? とかってやるんですけど、きれいな動画だとちゃんと見て決められるので、いいですね」、堀北氏は「ビデオコールは、この時期家族と離れてさびしくなっている人たちにもいいと思います」とコメントした。

 その後、各氏の近況公開が始まるが、本稿では割愛する。

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