NTTドコモは「PREMIUM 4G」発表、225Mbpsの国内最高速度よりもネットワークの「快適さ」を訴求

2015年2月26日 15時23分更新

 NTTドコモは25日、東京丸の内のドコモラウンジにてLTE-Advancedを活用した通信サービス「PREMIUM 4G」の記者説明会を開催した。「PREMIUM 4G」は国内キャリアでは最速となる下り225Mbpsの高速通信を可能とする。サービス開始は3月27日を予定。

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 説明会に登壇したのは取締役常務執行役員 ネットワーク部長の大松沢清博氏。ドコモは現在最速150Mbpsの「Xi」サービスを提供しているが、「PREMIUM 4G」は次世代通信規格であるLTE-Advancedの技術を活用することによって「Xi」を上回る下り最速225Mbpsを実現させ、「速さ」と「快適さ」を追求したものだと大澤松氏は説明する。
 LTEを超えるという意味で「PREMIUM 4G」を使っていくと大松沢氏は話すが、やや邪推とすると従来のLTE通信規格は「4G」を名乗ってはいるものの実際は「3.9G」に分類されるものであり、今回のLTE-Advancedの技術の導入により晴れて正式に「4G」規格となったため、従来の「Xi」という名称を使わず「PREMIUM 4G」というサービス名称に改めたと考えられる。

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 「PREMIUM 4G」の中身だが、複数の周波数帯を束ねて通信を行う「キャリアアグリケーション」技術と、トラフィックが混雑した状況下でもネットワークの快適さを実現させる「高度化C-RAN」の2つの技術が大きな柱となっている。
 「キャリアアグリケーション」技術は1.5GHz+2GHz(112.5Mbps+112.5Mbps)と、800MHz+1.7GHz(75Mbps+150Mbps)の2パターンが用意され、いずれも下り最大225Mbps、上り最大50Mbps。これによりダウンロード時間は従来の60%の時間に短縮されるという。またキャリアアグリケーション自体はKDDIやソフトバンクでは既に導入されているが、いずれも下り最速220Mbps、165Mbpsなので「PREMIUM 4G」のサービス開始により、ベストエフォートの数値上ではドコモが最速ということになることになるようだ。
 また「速さ」を求めるだけでなく、「快適さ」も進化していると大松沢氏は強調する。こちらは「高度化C-RAN」というドコモが開発した技術によって実現され、広域エリアをカバーするマクロセルと局所的なエリアをカバーするスモールセルを高度に連携させることで無線容量を拡大し、トラフィックが集中するエリアでも快適なネットワーク環境が提供されるようになる。この技術により、トラフィック集中場所での実行速度が従来比で70%向上し、ユーザーは快適な通信ができるようになるという。

 サービス提供エリアは全国22都道府県の都市部から重点的に展開され、東京では山手線主要駅周辺より順次展開されるという。また説明会が開催された丸の内のドコモラウンジ、大阪の梅田にあるグランドフロント大阪、名古屋の栄にあるスマートフォンラウンジではデモ用として800MHz+1.7GHz(112.5Mbps+150Mbps)の組み合わせによる262.5Mbpsの体験スポットもオープンされる。
 2015年度内には300Mbpsへの更なる高速化も予定しており、ドコモは「技術革新を先導する最新のネットワーク」「サービスを進化させるシンプルなネットワーク」「バランスのよい効率的なネットワーク」を目指していくという。
 今のところ発表されている対応端末はモバイルルーターの2機種のみ。スマートフォンやタブレットは2015年夏モデルに期待といったところだろう。会場では4K映像を「PREMIUM 4G」で受信するデモンストレーションも行われ、モバイル通信ながら止まることなくストリーミング動画を再生していた。

 質疑応答を通して見えてきたのは「PREMIUM 4G」は最高速度よりもネットワークの快適さの面をPRしていきたい姿勢だ。225Mbpsというスピードが出ても持て余してしまうのでは、という質問に対して、大松沢氏は「最高速度というニーズだけでなく、その能力を活かして快適さを提供できるキャパシティの増大、トラフィックが集中しても限られた資源をバランスよく活用できる環境の提供も目的としている」と述べ、「誰でも快適に使える環境の提供をしていきたい、安心して利用できるような通信環境、品質を提供できるように努力していきたい」と回答。
 また「PREMIUM 4G」対応の基地局数の目標についても、「とにかくトラフィックが混んでいるところで快適な環境を提供できるようにしたい」と数字ではなく混雑時の解消に重点を置く姿勢を示し、更にトラフィックが混雑している地域以外にも「PREMIUM 4G」を提供していくのかという問いに対しては、「TE Advancedが全国隅々にまで必要なのかという疑問もあり、今のフルLTEでも十分な面もある」と人口カバー率を重視して無理にエリアを広げていく展開は狙っていかないようだ。

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