MMD研究所、「2014年6月最新Android、iPhone5c 全国主要都市通信速度調査」の結果を発表
2014年6月5日 15時38分更新
MMD研究所は6月4日、「2014年6月最新Android、iPhone5c 全国主要都市通信速度調査」の結果を発表した。
本調査は各キャリアから夏モデルの主要Android端末が発売されたことを受け、各キャリアの電波状況の実態を把握するために行われた。今回の調査では札幌、盛岡、仙台、東京、横浜、金沢、名古屋、京都、大阪、岡山、高松、広島、福岡、熊本の14都市95箇所にて実施され、調査スポットは過去の調査同様に主要都市の駅・ランドマークをランダムに抽出されている。調査期間は2014年5月24日~28日。計測は「RBB TODAY SPEED TEST」アプリを利用。10時~19時の時間帯に同条件下で各端末3回計測を行い、平均値を記録している。
ドコモ、au、ソフトバンクのそれぞれの夏モデルAndroid端末並びにiPhone5cを使用しており、Androidの夏モデルとしてドコモは「Xperia Z2 SO-03F」、auは「GALAXY S5 SCL23」、ソフトバンクは「AQUOS Xx 304SH」が選ばれている。
・各キャリアの平均ダウンロード速度、アップロード速度の結果
平均ダウンロード速度においてはAndroid、iPhone共にソフトバンクが1位という結果になった。特にiPhoneでの速度はauの数字よりも9Mbps近く差を付けており、顕著な結果になったと思われる。
アップロード速度でもソフトバンクのiPhoneが最も速い数字を出している一方、Androidでは3社中一番遅い数字になってしまった。Androidの平均アップロード速度ではドコモが9.80Mbpsという数字を残してトップになった。
なおダウンロード平均スピードが20Mbps以上の調査スポット数は以下の通りになったという。
Android :ソフトバンクが78箇所(82.1%)、ドコモが65箇所(68.4%)、auが58箇所(61.1%)
iPhone :ソフトバンクが72箇所(75.8%)、ドコモが59箇所(62.1%)、auが40箇所(42.1%)
やはり平均速度の結果が反映されており、ソフトバンクが最も多くの地点で20Mbps以上の速度を出している。
・ダウンロード平均スピード分布
平均スピード分布を見てみると、キャリアごとの平均ダウンロード速度の差は、速い速度を出した地域の多さではなく、むしろ遅い速度を出してしまった地域の多さで差が出てしまっていることが読み取れる。ソフトバンクはAndroid、iPhone共に「10Mbps未満」の分布は1.1%、2.1%であるのに対し、auは「10Mbps未満」の分布がAndroid、iPhone共に10%を超えてしまっている。またauのiPhoneに関しては「10以上20Mbps未満」という分布が44.2%と他2社よりもかなり大きく、この点も他社に差を付けられてしまった原因であると思われる。
各社ともLTEの整備を進めている中、ここまで大きく差が出るのは意外であった。現状では20Mbps近くの速度があればまず困ることはないので、速さの追求よりも安定した通信速度が出るように環境を整備していってもらいたい。その点で、ソフトバンクの普及整備の取り組みを評価できる調査結果と言えるだろう。逆に、auにはその点を改善していってもらいたい。
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