ドコモが唯一音声通話接続率100%を記録、下り速度ではソフトバンクに軍配――圏央道 通信速度調査

2015年11月12日 20時31分更新


 ICT総研は「圏央道 つながりやすさ・通信速度実測調査」の結果を発表した。

 調査は先月末に埼玉県部分が全線開通したことで東名高速と中央道、関越道、東北道が結ばれた圏央道 (首都圏中央連絡自動車道)における、NTTドコモ、au、ソフトバンクのつながりやすさと通信速度の実態を把握することを目的としている。
 3キャリアのiPhone6sを測定端末として使用しており、境古河ICから寒川南ICまでの区間で走行中の音声通話接続率と走行中のデータ通信速度を測定している。音声通話接続率は時報(117)につなぎっぱなしにして接続成功した時間を測定し、データ通信速度については圏央道の主なIC、PA、JCT (計17地点)を通過する際(走行中)に速度測定アプリ「RBB TODAY スピードテスト」にて下り通信速度、上り通信速度を各2回ずつ測定している。調査日は2015年11月11日。

 それによると、音声通話接続率はドコモが唯一100%という結果を残した。ただし茨城区間や埼玉東部区間では通話時の通信方式が3Gとなるケースが見られたという。
 auの接続率は99.8%でドコモには及ばなかったが、全区間でVoLTEを利用可能であった。ソフトバンクは99.6%。

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 下り速度ではソフトバンクが平均27.34Mbpsでトップに。速度が1ケタの地点が17地点中1地点のみであり、ほとんどの測定地点で20~40Mbpsを記録している。
 2位はauで下り平均25.07Mbpsを記録。青梅IC、五霞IC、境古賀ICなどでは走行中にも関わらず40Mbps以上の通信速度を見せたという。
 3位はドコモで下り平均12.13Mbpsに留まり、他2キャリアに差を付けられてしまっている結果になってしまった。

 上り速度ではドコモが平均11.14Mbpsが1位。下り速度では遅れをとってしまったが、上り速度についてはどの地点でも高い水準を記録したという。
 2位はソフトバンクで上り平均8.09Mbps、3位はauで上り平均6.42Mbpsという順になった。

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 今回の調査結果についてICT総研は、圏央道は環状線の国道16号線よりさらに外側の環状線であり、人口密集地ではない場所も多く、携帯電話キャリアにとっては有利な測定条件と言える環境ではないとしつつも、「音声通話接続率がほぼ100%、下り通信速度が3社平均21.5Mbpsと実使用で十分な測定結果を記録したことは注目に値する」と評価している。

 詳しい調査結果については下記を参照してもらいたい。
ICT総研:2015年11月 圏央道 つながりやすさ・通信速度実測調査

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