【第21回東京国際ブックフェア】Twitterのタイムライン上で「試し読み」ができる「Tw-ePub」――KADOKAWAブース

2014年7月8日 11時54分更新


 7月2日から5日にかけて、東京ビックサイトにて国内最大の本の展示会「第21回東京国際ブックフェア」が開催された。電子書籍の最新サービスなどを展示する「第18回国際電子出版EXPO」など5つのイベントも併催されており、過去最多の1500を越える出展ブースが並んだ。DenpaNewsでは本イベントにおいて展示されていた電子書籍・出版に関するブースについて紹介していきたい。

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 本記事においては、Twitterのタイムライン上で電子書籍を読めるビューワーを本イベントにおいて発表したKADOKAWAのブースを紹介する。

・Tw-ePub

 7月2日、KADOKAWAはTwitter Japanの協力のもと、Twitterのタイムライン上で電子書籍が読めるePubビューワーを開発したと発表した。KADOKAWAのブースではこの新サービスの体験を展示していた。
 このビューワーは電子書籍のePubデータをツイートに埋め込み、タイムライン上で誰でも読めるようになるものだ。あくまで「試し読み」の範囲までしか読むことはできないが、わざわざリンクから別サイトに移動しなくても読むことができ、多数の人に読んでもらうことでプロモーション効果を狙う。
 専用サイト「Tw-ePub」から作品を選び、作品詳細ページのツイートボタンからツイートすることで、ツイートにePubを埋め込むことが出来る。またそのツイートをユーザーがリツイートすることで、企業側がわざわざ宣伝せずとも、気に入った作品をユーザー自身が宣伝してくれることでさらなる拡散を狙える。
 ページの最後には購入サイトへのリンクや関連商品が表示され、気に入った作品はすぐに購入できるようになっている。

 PC、スマートフォン問わず閲覧することができ、あくまで動作保証は公式クライアントのみだが、他の多様なTwitterアプリでも問題なく読むことが出来るだろうという。
 本サービスはKADOKAWAグループのみの出版物を扱うのではなく、オープンなサービスとして提供していく。現在主に電子出版業界と交渉中であり、年内には10万コンテンツの配信を目指しているという。将来的にはAmazonのようなところとも提携するかもしれないともブースの担当者は話してくれた。KADOKAWAはこの新機能を「電子書籍の立ち読み」と表現し、あくまで電子書籍の普及に役立てていきたいという。

・Walker47

 ブースでは先月サービス開始したスマートフォン向け地域情報サイト「Walker47」の紹介も行なっていた。
 Walker47は全国を1952地区に分割し、1200人の地域編集者によってその地域密着型の情報を発信するサービスだ。地域編集者は地元タウン情報誌やNPO法人に所属しており、グルメを中心に、スポット、イベント情報など地元ならではの情報を浅く、広く発信する。一方、KADOKAWAの編集者によっても映画、音楽、TV、美容、健康、レシピといったコンテンツも合わせて提供することで、幅広い層のユーザーに受け入れられるサービスを目指す。 従来の口コミサイトなどと違う点は、編集者によって情報の取捨選択が行うことで信頼性のある情報を提供できる点だ。

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 登録すれば会員も投稿可能あり、より幅広い情報に触れることができる媒体となっている。またGPSの位置情報の取得によって地域情報が出し分けられるので、普段の生活だけでなく、旅先の情報を集めるときにも役立てることが出来る。
 人から人へ、街から街へと、日本全国すべての人がつながっていく『オープンな地域情報メディアサービス』を目指していくという。

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