【第21回東京国際ブックフェア】誰でも電子出版できるサービス「楽天koboライフティングライフ」――楽天Koboブース
2014年7月8日 14時51分更新
7月2日から5日にかけて、東京ビックサイトにて国内最大の本の展示会「第21回東京国際ブックフェア」が開催された。電子書籍の最新サービスなどを展示する「第18回国際電子出版EXPO」など5つのイベントも併催されており、過去最多の1500を越える出展ブースが並んだ。DenpaNewsでは本イベントにおいて展示されていた電子書籍・出版に関するブースについて紹介していきたい。
本記事においては「出版にもっと自由を」と掲げられた楽天Koboのブースを紹介する。
・楽天コボKoboライフティングライフ
誰でも手軽に電子書籍が出版できるようになるサービス「楽天Koboライフティングライフ」がブースでは紹介されていた。特徴は出版に当たっての必要な経費がかからない点だろう。小説、漫画だけでなく、ブログや写真集など様々なタイプの電子書籍を出版でき、自らの本を無料でプロモーションすることもできるという。
出版の管理はダッシュボードで簡単にでき、売上をリアルタイムで知ることができ、またそれに応じて価格変更も容易に行える。
具体的なサービスのスケジュールはまだ未定だが、少なくとも年内には提供が開始される予定だ。楽天KoboのライバルでもあるAmazonのKindleでも「Kindle ダイレクト・パブリッシング」という電子出版サービスを行なっているので、それの対抗サービスになるだろう。
・BooCa
BooCaとは電子書籍を実際の店舗で販売する実証事業であり、楽天KoboとBookLiveの2つの電子書籍サービスが参加している。
実際の店舗に電子書籍のカードを陳列販売し、ユーザーは購入後にどちらかのサービスを選択して商品をダウンロードすることになる。1つのカードで両方のサービスは利用できないので注意する必要がだ。使い方としてはiTunesカード等のプリペイドカードに似た仕組みで、カードの裏に電子書店にリンクするQRコードと、ダウンロードコードが記載されている。約3000タイトルが用意されており、「Lideo」などそれぞれの専用端末は勿論、スマートフォン、パソコンでも閲覧できる。
このBooCaサービスのメリットは、リアル書店の魅力である「空間」を生かした陳列販売ができる他、通常の図書と同じく図書カードや現金など多様な決済手段で購入でき、ユーザーが好きな電子書籍サービスを選択できることが挙げられる。また紙の本とのセット販売など、様々な販売形態を展開予定だという。
現在は有隣堂のヨドバシAKIBA店、三省堂の神田町本店、本の豊川堂のカルミア店、今井書店の本の学校ブックセンターの4店で実施されている。
実店舗と電子書籍は従来、対立軸で考えられてきたが、書店側も今後の売上を伸ばすために電子書籍は避けられざるをえなくなってきている。対立ではなく、それぞれの良さを生かした販売方法として、注目していきたい。
関連カテゴリー