ニフティがMVNOサービス「NifMo」開始、アプリでの買い物で月額料金が割引に

2014年11月27日 15時42分更新


 11月26日、大手プロパイダのニフティはMVNOサービス「NifMo」(ニフモ)を開始すると発表し、同日から販売開始した。NTTドコモの回線を利用し、音声通話とSIMロックフリー端末を合わせて月額2,897円(税抜)から利用できる。

 料金プランはデータ通信プラン、契約タイプ、スマホセットの有無を組み合わせるで月額料金が決定する仕組みとなっている。2GBプランは900円、4GBプランは2,500円、7GBプランが3,500円となっており、これに音声通話対応にする場合はプラス700円、SMS対応のみの場合はプラス250円、データ通信のみの利用では追加料金はかからない。通話料は20円/30秒、MNPにも対応する。

 スマホセットの場合はこれに月額1,297円×24回が追加され、一括払いの場合は31,112円となる。端末にはASUS製SIMロックフリーのAndroidスマートフォン「ZenFone 5」の16GBモデルを用意。カラーはホワイト、ブラック、レッド、ゴールドの4色となっている。なおセットで購入した場合シェルカバーと保護フィルムが付いてくる。例として挙げると、2GB、音声通話、スマホセットの場合月額2,897円となり、データ通信2GBのみの場合は月額900円といった具合となる。

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 通信速度は下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsで、月の通信容量の上限もしくは3日間の通信容量が一定以上((2GBプラン:400MB以上、4GBプラン:600MB以上、7GBプラン:1GB以上))になると200kbpsに制限されるので注意が必要だ。

 ここまでは通常のMVNOサービスとそう変わらないだろう。「NifMo」ならではのサービスとして「NifMo バリュープログラム」が提供される。「NifMo バリュープログラム」は100以上のショッピングサイトが登録されており、このアプリから買物をすると支払額に応じて、毎月の料金から数%割引還元されるサービスだ。現在Android版のみとなっているが、iOS版も順次対応予定。提携先のショッピングサイトにはYahoo!ショッピングやABCマート、ケーズデンキや紀伊國屋書店などがある。

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 またWi-Fiを自動で切り替えてくれる「NifMo コネクト」というアプリも提供される。BBモバイルポイントのWi-Fiスポットも追加料金無しで利用でき、データ通信量を節約に役立つアプリとなっている。こちらも現在Android版のみで、iOS版も順次対応予定。

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 他にもインターネットプロバイダとしての経験を生かし、手厚い2つのサポートも用意。「NifMo あんしん保証」は月額380円から利用でき、スマートフォン端末の故障・破損・水濡れなどのトラブル時に専用窓口に電話すれば2日以内に交換機を届けられるサービスだ。端末交換代金が別途発生する。
 「NifMo 訪問レクチャー」は機器の接続、各種アカウントの設定や操作方法など、初めてスマートフォンを利用する人向けに訪問レクチャーを行うサービスとなっており、月額480円の24ヶ月契約。契約期間中であれば、何度でも訪問レクチャーを受けることができる。

 なおスタートキャンペーンとして、2014年11月26日~2015年1月31日の間にスマホセットに申し込んだユーザーは24カ月間、基本料金から月額200円の割り引きを受けられる。また@niftyの接続サービスを利用しているユーザーは更に基本料金から24カ月間、月額200円の割り引きがされる。

 ニフティはこれまでドコモの回線を利用したMVNOとして「@nifty do LTE」を提供してきたが、スマートフォン向けに新たなブランドを立ち上げ、改めてMVNO業界に参入した形だ。既に多様なサービスが入り混じっており、ユーザー側からするとどう違いがあるのかすぐには判別できない状態になっている。
 その点、この「NifMo」は「バリュープログラム」によって分かりやすい差が付けられていると言えよう。毎月の買い物を意識してここでするようにすれば、月額料金をかなり抑えることができる。またWi-Fiスポットも無料で使えるようになるので、人によってはかなり上手く使うことができるだろう。
 一方でMVNO業界で如何に取り込むか課題となっているリテラシーに疎い層向けには「訪問レクチャー」でカバーしている。認知度さえ上がっていけば優先的な選択肢となりうるだろう。
 インターネットプロバイダの実績を生かし、「@nifty」ブランドで信頼を勝ち取っていけるかに注目していきたい。

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