サムスン、縦折りボディ「Galaxy Z Flip」を発表–折りたたみ可能なガラス画面採用

2020年2月12日 11時49分更新


サムスンは2月11日、米国・サンフランシスコにおいて、発表イベント「Galaxy UNPACKED 2020」を開催し、新デザインの折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip」を発表した。

2019年に国内でもauから発売され、話題となった「Galaxy Fold」の技術を継承したモデルとなる。米国と韓国を含む一部地域で2月14日に発売される。価格は1380ドル(約15万円)。

■コンパクトな縦折りデザインを採用

約1年前の2019年2月、サムスンはGalaxy S10シリーズ発表時、Galaxy初の折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」を発表した。その後、ハードウェアの仕様変更や内部の改良などを加えたモデルが国内ではauから限定販売され、各方面でたいへんな注目を集めた。

今回発表された「Galaxy Z Flip」は、Galaxy Foldと同じように、曲げられるという有機ELディスプレイの特徴を活かし、本体を折りたためる形状を採用している。

ただし、Galaxy Foldが本のような横開きだったのに対し、Galaxy Z FlipはGalaxy S10+などの一般的な大画面スマートフォンと同程度のサイズの端末を 縦方向に折りたたむ という新しいデザインを採用している。

端末を開いた状態での厚さは約7mm程度で、折りたたんだ状態では16mm弱に抑えられ、重量も183gと、一般的なスマートフォンと同程度となっている。コンパクトで持ちやすく、手の大きくない女性などにも扱いやすい形状に仕上げられている。

Galaxy Z Flipの折りたたみというデザインと機構の設計は、Galaxy Foldで培われたノウハウが随所に活かされているという。たとえば、ヒンジ部分には異物を混入させないようにするため、ヒンジ内にブラシを内蔵している。折りたたむときの角度も自由に止められるように設計されている。ヒンジの強度もGalaxy Foldと同じように試験されており、20万回以上の開閉操作が可能だという。

ボディカラーはミラーパープルやミラーブラックなどがラインアップされており、発売する国と地域によって、異なるカラーが供給されることもあるという。

■極薄のガラス素材でディスプレイを保護

ディスプレイはフルHD+対応の6.7インチInfinity Flex Display(Dynamic AMOLED/有機EL)を採用する。開いた状態のサイズとしては、ちょうど同時に発表されたGalaxy S20+と同程度ということになる。

従来のGalaxy Foldでは有機ELディスプレイを保護するために、樹脂製フィルムで覆っていたが、折れ曲がる部分に、わずかに折り目ができていた。これに対し、Galaxy Z Flipでは樹脂製フィルムの代わりに、極薄の曲げられるガラスを採用することにより、折り目の目立たないシームレスなディスプレイを実現している。

ちなみに、ディスプレイはHDR10+に対応し、写真や動画などを美しく表示することができる。

また、本体を閉じた状態のカバー側には、カメラ部のすぐ隣に約1.1インチのサブディスプレイも備える。

■縦折りデザインから生まれる新しい使いやすさ

Galaxy Z Flipは端末を縦方向に折りたたむという新しいデザインを採用しているが、前述の通り、従来のGalaxy Foldと違い、折りたたみ時に自由な角度で停止することができる。

そのため、端末を90度に開いた状態で、机などに置いて、三脚などを使わずに写真を撮影できたり、三脚などが必要だった長時間露光も簡単に撮影することができる。ユーザーの工夫次第で、新しい使いやすさを生み出すことが可能だ。

■メインカメラ

また、本体を折りたたんだときのカバー側には前述のサブディスプレイとメインカメラが搭載される。カメラは12MピクセルのイメージセンサーにF2.2のレンズを組み合わせた超広角カメラ、12MピクセルのイメージセンサーにF1.8のレンズを組み合わせた広角カメラから構成される。

本体を開き、カメラアプリを起動すれば、一般的なスマートフォンと同じように撮影ができるが、本体を閉じた状態で、電源キーを二度押しすると、自動的にカメラアプリが起動し、小さいサブディスプレイを見ながら、自撮りをすることもできる。

■閉じた状態での操作

同じように、端末を閉じた状態での操作も考えられており、閉じた状態で着信があったときはサブディスプレイの表示をスワイプすることで、着信に応答することができ、そのままスピーカーフォンで通話することもできる。

 

 

 

 

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