テレビ離れがますます加速? 総務省、メディアの利用時間、利用方法などを調査

2014年4月17日 15時22分更新

・平日のテレビ(リアルタイム)視聴時間は全体平均で24年度に比べ16.4分(約9%)減少
・若年層のコミュニケーション手段は、メールからソーシャルメディアに移行
・スマートフォンの利用は全体で52.8%(32.0%(H24))。40代までの利用が大幅に拡大

 
 
■主なメディアの平均利用時間

 平日はテレビ(リアルタイム)視聴時間は168.3分(184.7分(H24))、ネット利用時間は77.9分(71.6分(H24))となり、テレビとネットの利用時間の差は縮小傾向にある。さらに年代別では若年層(10代・20代)には変化がないものの、40代、50代の視聴時間の大幅な減少(H24比 40分超減)が見受けられ、テレビの視聴時間の減少の要因となっていることも分かった。

 なお、これはあくまでもリアルタイム視聴のデータであり録画や「タイムシフト」などによる視聴は含まれていない。とはいえインターネットでのコンテンツの充実はどんどん加速しており、今回の調査結果の傾向もますます加速していくものと考えられる。

■コミュニケーション手段毎の平均利用時間

 平日のコミュニケーション手段毎の平均利用時間は全体ではメールが最も長く26.0分(28.6分(H24)) 、次いでソーシャルメディアが15.5分(8.8分(H24))となった。

 若年層では、ソーシャルメディアの平均利用時間が10代で48.1分(26.9分(H24))、20代で45.1分(21.9分(H24))と、昨年と比べほぼ2倍となりメールと逆転した。LINE(20代の80%以上が利用)などの広がりにより、コミュニケーション手段がメールからソーシャルメディアに完全に移行していると言える。

■スマートフォン・フィーチャーフォン・タブレットの利用率

 スマートフォンの利用率は全体で52.8%と昨年(32.0%(H24))と比べ、約20ポイントと大幅に増加し、全体の過半数が利用している。
 最も利用している20代は87.9%(68.4%(H24))。また最も利用率が伸びたのは40代(28.8%→58.8%)。また30代、10代においても前年に比べ利用率が大きく増加した。 一方60代の利用率は昨年より増加したものの、まだ8.7%に留まっておりシニアの利用はさほど進んでいないようだ。
 タブレットの利用率については全体で15.4%(8.1%(H24))。30代から50代が前年に比べ約10ポイント増加するなど普及しつつある。

 インターネット業界では2014年が「動画元年」になると言われているほど、各社が動画コンテンツに力を入れている。そうなるともはやテレビとインターネットの境目はなくなることはもちろん、むしろ共有やスピードの点でインターネットの優位性が目立つことになるだろう。

関連カテゴリー