2014年国内IT市場規模、前年比成長率マイナス1.0%

2014年5月9日 15時23分更新

・2014年 国内IT市場規模は、14兆1,553億円、前年比成長率マイナス1.0%と微増
・スマホ市場も縮小傾向へ
・ハードウェア市場の縮小が顕著、ITサービス市場は成長を継続

 
 
 IDC Japan株式会社は、2013年第4四半期(10~12月)の実績、2014年~2018年の国内製品別IT市場予測を発表した。

 これによると2014年の国内IT市場規模は14兆1,553億円(前年比成長率はマイナス1.0%)。内訳は国内ハードウェア市場(6兆4,012億円、マイナス5.2%)、国内ITサービス市場(5兆872億円、5兆872億円)、国内パッケージソフトウェア市場(2兆6,669億円、4.9%)となった。

 2014年の国内IT市場が小幅なマイナス成長となる背景には2013年に大きく市場を押し上げたWindows XPサポート終了に向けたPCの更新需要増への反動と、スマートフォン市場がマイナス成長となることを挙げている。これまで国内IT市場の成長をけん引してきたスマートフォン市場がマイナス成長となることで、スマートモバイル関連市場全体の成長にも陰りが見え始めると予測する。

 2013年~2018年の予測としては、年間平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate)は0.3%、国内ICT市場の同CAGRはマイナス0.5%と予測。2018年の国内IT市場規模は14兆5,484億円、国内ICT市場規模は24兆8,134億円と予測しており、傾向としてはハードウェア市場は減少を続け、逆にITサービスが成長を続けていく。

年間平均成長率予測

年間平均成長率予測

 IDCが定義するモバイル、ソーシャル、ビッグデータ、クラウドによって構成される「第3のプラットフォーム」市場全体の成長率も2015年以降は低下傾向となり、「ITベンダーは、企業内で第3のプラットフォームの活用が期待できる事業部門と、従来のIT支出を担う情報システム部門とをコーディネートする役割を担うことにより、新たなソリューションを積極的に展開し、新しい形でのIT投資をリードしていくべきである」(IDC Japan ITスペンディング グループマネージャーの廣瀬 弥生氏)と指摘している。
 スマートフォン市場の拡大が反転し始めたということはプラットフォームとしては既にある程度整ったことを意味している。これからはそのプラットフォームによって実現可能となったサービスの開発競争がますます激化するのかもしれない。

 

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