国内モバイルデバイス市場、2014年第1四半期の出荷台数は前年同期比8.8%増

2014年8月7日 14時38分更新


・2014年第1四半期の国内モバイルデバイス出荷台数は前年同期比8.8%増の1,488万台

・スマートフォン市場は同比4.4%減、PC市場はXP特需により同比32.8%増

・2014年通年では前年比2.3%減の5,497万台と予測

 
 
 IDC Japan株式会社は国内モバイルデバイス市場(スマートフォン市場、タブレット市場、PC市場、通信データカードなどのData Communicationを含む)の2014年第1四半期(1~3月)の出荷台数実績、および2014年~2018年の市場予測を発表した。

 2014年第1四半期の国内モバイルデバイスの出荷台数は前年同期比8.8%増の1,488万台となった。プラス成長の主要因としては、Windows XPのサポート終了に伴う特需によりPC出荷台数が大幅に増加したことが挙げられ、PC市場は前年同期比32.8%増の547万台を記録した。
 スマートフォン市場においてはiPhoneの出荷台数は堅調に推移したものの、販売不振が続くAndroid端末に対して通信事業者が大幅な在庫調整を実施したことで、出荷台数は前年同期比4.4%減の651万台にまで落ち込む結果となった。
 タブレット市場に関しては個人向け市場では低価格タブレットの需要の低迷からマイナス成長となったものの、法人向け市場においてはiPadの買い替え需要が堅調であること、またWindows端末の販売が好調であることから、タブレット全体(eReaderを含む)では前年同期比7.1%増の219万台となった。

 今後の見通しに関しては、2014年間ベースではPC市場が前倒し需要であったWindows XP特需の反動もあり、マイナス成長に陥る可能性が高いこと、またスマートフォン市場においても在庫問題に加え、通信事業者の販売奨励金戦略の見直しにより買い替え需要が低調になりつつあることから、前年比2.3%減の5,497万台(Data Communicationを除く内訳:スマートフォン 2,970万台、タブレット 894万台、PC 1,405万台)を予測。

 2015年以降についてはスマートフォン市場が、再度プラス成長に転ずること、またタブレット市場は引き続き年間ベースで2桁のプラス成長を維持すると見込んでいるため、同年は前年比3.4%増の5,684万台(Data Communicationを除く内訳:スマートフォン 3,129万台、タブレット 990万台、PC 1,350万台)に拡大すると予測している。

 ちなみにスマートフォンやタブレット市場が拡大するのは歓迎したいが、例えば次期iPhoneは画面サイズが大きくなるとも予測されており、逆にiPadはminiが発売されている。また既にAndroid端末もサイズが徐々に大きくなっている。タブレットとスマートフォンの境目がなくなりつつあるなか、両者の出荷台数についても定義付けが変わってしまうかもしれない。

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