2014年上半期の携帯電話市場、前年比9%減へ

2014年9月8日 15時53分更新


 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社は2014年上半期(1-6月)の家電およびIT市場の販売動向を発表した。

【携帯電話市場】
 2014年上半期の携帯電話は前年比9%減の1,652万台となった。そのうちスマートフォンは1,206万台と前年同期から11%減少し、携帯電話販売におけるスマートフォンの数量構成比は73%と前年同期を1%ポイント下回った。スマートフォンの拡大とともに短期化していた買い替え年数がここにきて長期化していることや第1四半期に加熱したキャッシュバックキャンペーンの反動減などが市場のマイナス成長に影響を及ぼした。

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【IT・オフィス市場】
 2014年上半期のパソコンは前年比29%増の1,004万台となった。リテール市場は数量前年比16%増と消費増税前の駆け込み需要やWindows XP(以下XP)のサポート終了が追い風となり、12年上半期以来のプラス成長となった。

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 タブレット端末は前年比1%減の280万台と、リテール市場における販売縮小の影響でタブレット端末発売後初めてのマイナス成長に。リテール市場は3月に若干盛り上がりを見せたが、上半期全体では前年比8%減の159万台となった。ユーザー層の拡大が鈍化していることが一因と推測される。画面サイズ別数量構成比をみると、スマートフォンの大画面化も一因となり、7インチ(7.0-7.9インチ)が2013年通年から9%ポイント減の51%となる一方で、10インチクラス(9.0-10.9インチ)は7%ポイント増の46%へ拡大した。

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 パソコンとタブレット端末を情報デバイスという一括りで捉えると前年比21%増の1,285万台となった。増税やXPサポート終了の特需が大きかったパソコンが牽引した。タブレット端末の数量構成比は22%と2013年通年から減少した。

 iPhoneの次期作も大画面が出るとの情報があるなど、スマートフォンとタブレットの境目がなくなってきているようにも思える。性能もどんどん高機能化し、もはやスマートフォンは電話ではなく、PCとして利用される、といったほうが感覚として近いかもしれない。ビジネスチャンスでもあり、既存のビジネスが大きく変化を求められる時期でもある。

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