2014年通年の国内携帯電話出荷台数は前年比7.7%減の3,659万台に

2015年3月13日 15時28分更新


 IDC Japanは国内携帯電話、およびスマートフォン端末の2014年第4四半期(10~12月)、および2014年通年の出荷台数を発表した。

 調査によると2014年通年の国内携帯電話出荷台数(スマートフォンと従来型携帯電話の合計)は前年比7.7%減の3,659万台となっている。スマートフォンの2014年通年の出荷台数は前年比12.4%減の2,654万台となり、スマートフォン市場が立ち上がった2010年以降、初めて年間ベースでのマイナス成長となった。

 また2014年第4四半期の国内携帯電話出荷台数は前年同期比1.9%減の1,241万台、国内スマートフォン出荷台数は前年同期比2.2%減の988万台となり、共に4四半期連続のマイナス成長となっている。このマイナス成長の主要因としては、アンドロイドOS搭載スマートフォンの販売不振により出荷台数の減少傾向が続いていることが挙げられている。

2014年 国内携帯電話出荷台数 ベンダー別シェア

2014年 国内携帯電話出荷台数 ベンダー別シェア

2014年 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェア

2014年 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェア

 べンダー別の2014年通年の出荷台数ではAppleがシェア58.7%で3年連続で年間第1位を獲得。2位にはスマートフォンと従来型携帯電話を安定供給し続けているシャープでシェア13.8%。スマートフォンに限定した戦略を続けるソニーはシェア10.3%でシャープに抜かれ3位に。4位には京セラがシェア10.2%を獲得して第4位となっている。

2014年第4四半期 国内携帯電話出荷台数 ベンダー別シェア

2014年第4四半期 国内携帯電話出荷台数 ベンダー別シェア

2014年第4四半期 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェア

2014年第4四半期 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェア

 2014年第4四半期のスマートフォンを含む携帯電話総出荷台数におけるベンダー別シェアでは、アップルがシェア46.2%で9四半期連続で1位となっている。2位は大手通信事業者3社に向けて「Xperiaシリーズ」のスマートフォンの出荷を開始したソニーでシェア13.7%を獲得。「AQUOSシリーズ」のスマートフォンを安定供給しているシャープがシェア12.4%で3位となった。
 同四半期のスマートフォン出荷台数のみに絞ってみると、アップルがシェア58.1%を獲得して第1位を維持。シェア17.2%のソニーが第2位、第3位にシャープと続いている。

 IDC Japan PC、携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの木村融人氏は今後の市場の見通しについて、「2015年第1四半期(1~3月)は、アンドロイドOS搭載のスマートフォン販売の苦戦が続いており、それが在庫過剰となっているため、同四半期においても厳しい市況が続く」と述べている。

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