前年比同期比36%減の大幅なマイナスに――2015年第2四半期 クライアントPC市場出荷実績
2015年8月25日 13時40分更新
8月24日、 IDC Japanは2015年第2四半期(4月~6月)の日本国内におけるクライアントPC市場出荷実績値について発表した。
調査によると、2015年第2四半期の国内クライアントPC出荷台数は、ビジネス市場が前年同期比42.1%減132万台、同比27.9%減家庭市場は121万台となり、同比36.0%減の計253万台でマイナス成長となっている。
IDCによると、出荷台数が253万台を下回るのは1999年第2四半期の246万台まで遡ることになるという。ここまで出荷台数が落ち込んだ要因としては円安により値ごろ感が出せなかったこと、2014年のWindows XPのサポート終了による特需の反動の二つが挙げられている。
メーカー別シェアでも、上位5社の出荷台数は前年同期比3割~5割減となる大幅なマイナス成長となっている。
1位は24.7%でNEC レノボ グループ。ただし流通在庫に課題があり、ビジネス市場で前年同期比46.4%減、家庭市場では同比30.3%減、全体では39.2%減と大きく落ち込んでしまった。
2位は富士通で14.4%。ビジネス市場で前年同期比53.2%減、家庭市場では同比39.3%減、全体では47.7%減となっている。
3位は11.5%の同率で東芝とHP。東芝は前年同期比44.9%減、家庭市場では同比36.3%減、全体では40.3%減となった一方、HPはビジネス市場で前年同期比29.3%減と他社と比べてマイナス幅が小さく、前期より1.0ポイントシェアを伸ばし3位に上昇した。
5位はデルで10.5%。中堅中小企業の不調が響き、ビジネス市場は前年同期比51.6%減、家庭市場では同比30.6%減、全体では47.5%減となった。
IDC Japanの片山雅弘氏は「2015年第2四半期は、非常に厳しい結果となった。しかし、ビジネス市場はこの先回復基調に向かうと考えられる。なぜなら、Windows XPのサポート終了によって買い替えが前倒しされるといった出荷台数を減少させる要因があったものの、ビジネスで利用しているPCの稼動台数が減ったわけではないからだ。母数が変わらなければ、再び買い替え需要がやってくる。また家庭市場では、少なからずWindows 10による需要喚起も期待できる」とコメントしている。
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