音楽ストリーミングサービス調査――全体の1割が利用済

2014年5月13日 16時20分更新

・毎月一定の金額を払えば、あらゆる曲を無制限で聴くことができる「音楽ストリーミングサービス」、利用率は1割程度。
・「レコチョク」「ヤフーミュージック」などが人気。
・音楽業界も「所有」の時代は終わるか?

 
 
 インターネットコムとNTTコムリサーチは、「音楽ストリーミングサービス」に関する調査を行い、利用状況の結果を発表した。音楽ストリーミングサービスとは毎月一定の金額を払えば、あらゆる曲を無制限で聴くことができるサービス。海外では一般的になっている。

 調査によると音楽ストリーミングサービスを「知っている」人は442人(41.3%)、「知らない」人は628人(58.7%)。約4割が音楽ストリーミングサービスを知っていた。また音楽ストリーミングサービスを知っている人に実際に利用したことがあるか聞いたところ、「利用している/したことがある」人は122人(27.6%)、「利用したことはない」人は320人(72.4%)という結果にあり、今回の調査では全体1,070人からみると、その利用率は約1割ほどにとどまっている。

 利用したことがあるサービスとしては、「レコチョク Best」や「ヤフーミュージック!サウンドステーション」の利用者が多い。

ストリーミングサービス別利用率

ストリーミングサービス別利用率

 音楽ストリーミングサービスの利用者122人に、サービス利用後に CD 購入やレンタルの回数が変わったか聞いたところ、「大きく減った」と答えた人は23人(18.9%)、「少し減った」人は17人(13.9%)、と約3割の人が、CD 購入やレンタルの回数などが減ったようだ。
 例えば「アルバム」ではアーティストの音楽性や構成を楽しんでいた時代から、シングルを集めた「ベスト盤」が人気を博す時代へ。そしてiTunesの登場で「好きな楽曲だけ」を手に入れる時代へ。そこから今回のように「所有しない」時代へ。まだストリーミング配信時代はまだ普及しているとは言いがたいが、音楽配信だけではなく、ソフトウェア等も、いわゆる「買い切り型」からクラウドを活用した「月額課金」へ移行しているのが主流。一方データ配信の場合、著作権利者への配分される金額が少ないという情報もある。配信料の分配も含め、音楽業界もかなり大きな変革が起こっているようだ。

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