光ブロードバンド市場、NTTがシェア7割を占める

2014年6月1日 10時40分更新

ブロードバンド契約者数の推移・予測
ブロードバンド契約者数の推移・予測

・2013年度のFTTH年間純増数は155.3万件
・モバイル端末の影響で、固定回線の需要が鈍化傾向に
・NTTサービスの「卸」開始により、事業者ごとのシェア競争に影響がでてくる可能性も

 

 MM総研2013年度(2013年4-2014年3月)のブロードバンド回線事業者の加入件数調査結果を発表した。

 2013年度末(2014年3月末)時点のFTTH(光回線サービス)の加入件数は2,540.1万件で前年度末比155.3万件(6.5%)増加。各社の数字はNTTのフレッツ光は2014年3月末の東西合計の加入件数が1,805万件で、FTTH市場におけるシェアは合わせて71.1%と変わらず高いシェアを維持している。月額利用料を24ヵ月間割り引く「思いっきり割」のキャンペーンを中心に新規の顧客獲得と解約抑止を進めたことが功を奏している。
 KDDIグループは「auスマートバリュー」を展開し、2014年3月末323.6万件(シェア12.7%)となり、年間で12.8%と高い伸び率を示した。

 またNTTは2014年5月、NTT東西で提供している「フレッツ光」を他社に卸売りする「光コラボレーションモデル」を発表した。これにより、フレッツ光の販売代理店や他の通信事業者など様々なプレイヤーがNTTからサービス卸を受け、自社サービスとして光アクセスサービスを提供できるようになる。モバイル端末や高速モバイル通信利用者の急拡大で固定回線の需要が鈍ってきているなか、どのようなサービスが提供されてくるのか各社の取り組みに注目したい。

関連カテゴリー