国内企業向け無線LAN機器市場、前年比24.3%で拡大
2014年6月26日 10時13分更新
・国内企業向け無線LAN機器市場は、一般企業での無線LAN活用が進み、前年比24.3%増の216億円
・2013年~2018年の年間平均成長率は5.3%と予測
・ベンダー別では、シスコシステムズがシェアを伸ばし、2位以下のベンダーを引き離す
IDC Japan株式会社は国内企業向け無線LAN機器市場の2013年の実績と予測を発表し、それによると2013年の国内企業向け無線LAN機器市場は前年比成長率24.3%で拡大し、売上額は216億1,800万円に達した。
2013年は官公庁、教育を含む一般企業向け売上の拡大が成長をけん引し、2013年の一般企業向け売上額は190億9,200万円で、前年比成長率は51.8%と大きく成長した。企業内で無線LAN利用が、一般的になってきたようだ。一方、公衆無線LANサービス向け売上は、通信事業者によるアクセスポイント設置重要の一巡によって、前年比成長率マイナス47.4%と大幅に減少した。
ベンダー別に見ると、上位ベンダーの多くが2桁成長を達成する中、特に市場をリードするシスコシステムズは、大企業を中心に高い競争力を発揮しシェアポイントを大きく伸ばし、2位以下のベンダーとの差を広げている。
今後の国内企業向け無線LAN機器市場は、近年の急速な市場拡大は徐々に落ち着くものの、継続して成長を続けるとみており。2013年~2018年の売上額の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は、5.3%と予測している。
無線LANの活用が進展することで、無線LAN環境は多様化し、これまでに存在しなかった課題や顕在化していなかった問題が明らかになってくることから、「新たな環境下で発生する課題に対処できる能力が、企業向け無線LAN機器ベンダーの技術的優位性や製品競争力の源泉になる」とIDC Japanは分析する。
確かに利便性と引き換えに、セキュリティはもちろん、社内システムの連動といった基本的な部分まで課題は細かく発生する。そういった細かい部分に柔軟に対応できることが、ITベンダーの差別化要因となりそうだ。
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