定額制音楽配信サービス利用率は2.2ポイント増、スマートスピーカー保有率は7.4%―インプレス総合研究所調べ

2018年3月30日 12時56分更新


 インプレス総合研究所は、定額制音楽配信サービス(サブスクリプションサービス)の利用実態調査を実施し、その調査結果を発表した。
調査は、2018年3月5日~3月9日にかけて、スマートフォン上でのウェブアンケートにより実施された。調査対象20,271人に対して定額制音楽配信サービスの利用状況を調査し、現在利用していると回答した人に対して詳細な利用実態を調査している。有効回答数は1,300人。
 
 
■定額制音楽配信サービス利用率は2.2ポイント増の14.1%、無料プランは6.5%
 調査対象者全体に占める定額制音楽配信サービス利用率は、トライアルも含み「有料プランを利用している」が14.1%となり昨年調査よりも2.2ポイント増加した。また、「無料プランのみを利用中」が6.5%、「過去に使用したことがある」が12.4%と続く。これらをあわせた利用経験者の比率は33.0%となった。
 
 年代別にみると、有料プランの利用率は男性50代が18.3%で最も高く、男性40代が17.9%、男性20代が17.6%で続く。女性より男性の方が利用率は高い傾向が見られる。一方、無料プランのみの利用率は女性10代が12.7%で他の年代よりも突出して高い比率となっている。
 
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■スマートスピーカーを世帯で保有しているが7.4%、認知度は63.6%
 スマートスピーカーの製品名を挙げた上で、世帯で保有しているか、あるいは知っているかを調査したところ、「世帯で保有している」と答えた人は7.4%、「どのような製品かを知っている」が27.3%、「名前をきいたことがある」は28.9%となった。なお、保有するスマートスピーカー(複数回答)は、Google Home/Google Home Miniが39.2%、Amazon Echoシリーズが32.4%、LINEのClova WAVE/Clova Friendsが21.6%と続いた。
 
 スマートスピーカーの保有別に定額制音楽配信サービスの利用率を見ると、世帯にスマートスピーカーがある人の有料プラン利用率は43.1%と高く、非保有者の11.8%と比較すると大きな差が見られる。
 
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■利用しない理由は「毎月お金を支払いたくない」「料金が高い」
 定額制音楽配信サービスを利用したくない理由は「毎月お金を支払いたくない」が43.3%と高く、「料金が高い」「無料のコンテンツのみで楽しめる」が続く。特に女性の10代や20代でこれらの理由の比率が高い結果が見られる。
 
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■「Prime Music」利用者が4割弱、「LINE MUSIC」は女性若年層から強い支持
 有料プランと無料プラン問わずに定額制音楽配信サービスを現在利用していると回答した人に対して実施した調査では、現在メインで利用しているサービスは、Amazonがプライム会員向けに提供している「Prime Music」が36.4%で最も高く、無料プランのある「Spotify」(16.5%)、無料ユーザーでも1曲30秒間聴くことができる「LINE MUSIC」(11.3%)が続いている。
 
 一方、有料プラン利用者に限定すると、トップは同じく「Prime Music」(47.6%)で、以下、「Apple Music」「LINE MUSIC」「Spotify」「dヒッツ」と続く。昨年調査と比較すると、「Prime Music」の比率の増加が顕著となっている。
 
 性年代別にみると、男女13-19歳、女性20代では「LINE MUSIC」の利用者が最も多く、その他の年代では「Prime Music」の利用者が最も多くなっている。
 
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■利用のきっかけは「おまけ的に利用できる」がトップ、スマートスピーカー利用者の2割はスマートスピーカーの入手がきっかけ
 現在メインで利用しているサービスを選んだ理由では、「月額の利用料が安い」(21.3%)、「他サービスの会費によりおまけ的に利用できる」(21.3%)、「好きなアーティストの楽曲が配信されている」(21.1%)、「楽曲の数が多い」(21.0%)、「ずっと無料で利用できる」(20.4%)、「オフラインで再生できる」(19.9%)、「コストパフォーマンスがよい」(18.7%)が20%前後で並んでいる。納得して支払える程度の料金、通信環境によらず音楽を楽しめる利便性と、聴き放題のアーティストや楽曲数等がサービスの選択基準になっている。
 
 一方、定額制音楽配信サービスの利用のきっかけでは、「Prime Music」の利用者が多いことから「他サービスの会費によりおまけ的に利用できるから」(21.3%)がトップで、「CDを買ったり借りたりするより、金額的にお得だと思ったから」(17.7%)、「キャンペーンがあったから」(16.9%)が続く。「スマートスピーカーを入手したから」は全体では3.4%だが、スマートスピーカー保有者に限定すると19.4%となり、「他サービスの会費によりおまけ的に利用できるから」(20.9%)に次ぐ比率となっている。
 
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■8.9%がスマートスピーカーで利用、そのうちの65%は利用機会が「増えた」
 定額制音楽配信サービスを利用する頻度では、「ほぼ毎日」が20.5%、「週に2~3回」が18.7%で続きます。65%のユーザーは週に複数回利用すると回答しており、男女とも10代で80%前後と高い比率となっている。
 
 一方、利用する機器に関する設問では、調査はスマートフォン・タブレットユーザーを対象としていることから「スマートフォン」が89.2%と高い結果となっているが、「スマートスピーカー」の利用も8.9%となっている。「スマートスピーカー」で利用する人の64%は、スマートスピーカーによって定額制音楽配信サービスの利用頻度が増えたと回答している。
 
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■7割のユーザーが満足、有料プラン利用者の方が満足度は高い
 定額制配信サービスを利用した満足度では、「非常に満足」が21.6%、「やや満足」が49.2%となっており、両者をあわせるとユーザーの70.8%が満足していると回答している。有料プラン利用者に限定すると満足度は72.1%となり、無料プランのみの利用者(67.4%)よりも高い満足度となっている。
 
 一方、不満に思うことでは、「好きなアーティストの曲が配信されていない」が39.7%で最も高く、「楽曲数が少ない」が22.5%と続いている。利用料を支払っている有料プラン利用者の方が無料プランのみの利用者よりもこれらの項目を不満に思うユーザーの比率は高くなっている。 
 
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