ソフトバンクの「アメリカ放題」無料キャンペーン終了により高額請求トラブルへの発展も

2016年7月15日 12時12分更新


 ソフトバンクは、アメリカ本土やハワイなどへの滞在時にスプリントのネットワークでの通話やSMS、データ通信が無料で利用できるオプションサービス「アメリカ放題」の無料キャンペーンを、6月30日をもって終了した。キャンペーン終了のアナウンスは事前になされていたが、このアナウンスを知らずに利用していた一部ユーザーに高額な請求書が届いていることがわかった。
 インターネット上には、高額請求があったとみられるユーザーと、ソフトバンクのカスタマーサービスとのやり取りなどが公開されるなど、注意喚起が行われている。
 
 ソフトバンクによる「アメリカ放題」は、iPhone 6やiPhone 6sなどのユーザーを対象に、同社が買収した米スプリントのネットワークを利用して、アメリカ本土やハワイなどの滞在時のスマートフォンによる通話やSMS、データ通信が使い放題になるサービスである。他社にはない、スプリントとのグループシナジーを生かしたソフトバンクならではのサービスとして注目され、2014年9月19日のサービス開始から、申し込み不要の無料キャンペーンが実施されてきた(参照記事:『ソフトバンクは「アメリカ放題」を発表、アメリカでも「スマ放題」に』)。
 
 ソフトバンクは「アメリカ放題」無料キャンペーンのスタート当初、終了期日を「未定」としていたが、突如「キャンペーン終了」の案内が2016年6月7日のホームページに告知された。
 そのほか、渡米しているユーザーにはSMSでキャンペーン終了の案内を知らせるなどの対応が行われていたが、高額な請求書を受け取ったユーザーが支払い免除を求めるなど困惑と怒りの声が寄せられており、ユーザーにとっては“突然”打ち切られた印象が強いようである。
 
 7月1日からは、月額980円のサービス利用料と通話料やデータ通信料がかかるが、データ定額パック(5GB)以上に加入するユーザーは、キャンペーン終了後も引き続き無料で利用可能となっている。
 
 通信キャリアにはユーザーに対する誠意ある対応が望まれるが、海外通話をめぐる高額請求等のトラブルは少なからず発生しており、利用者側も契約時にしっかりと内容確認を行い、利用時における注意点をしっかりと把握しておくなど、トラブルを未然に防止するための双方の認識共有が必要であろう。
 
 
 

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