スマートウォッチグローバル出荷台数、2021年第1四半期に前年同期比35%と大幅増
2021年6月9日 11時45分更新
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチは、スマートウォッチのグローバル出荷台数は2021年第1四半期に、前年同期比で35%増加したという調査結果を含むGlobal Smartwatch Model Trackerによる最新調査を発表した。
Appleは首位の座を維持することはもちろん、新しいシリーズ6の人気で前年同期比5割の成長を果たし、市場全体の成長の起爆剤にもなり、結果的に、Appleの市場シェアは3%ポイント増加した。Samsungの出荷も、Galaxy Watch 3とGalaxy Watch Activeシリーズの人気が貢献したことで年同期比で27%増加したが、成長率は市場平均を下回り、シェアを多少落とす結果となった。Huaweiも、好調だった一年前の四半期と比べて、シェアが低下し続けている。
この台数には、基本レベルの独自OSやRTOS(リアルタイムOS; XiaomiやOPPOが採用)を搭載したベーシックなスマートウォッチ、キッズ向けスマートウォッチ(例: BBK、Huawei、Vodafone Neoが発売)、高機能スマートウォッチ(Apple、Samsung、Garmin製など)が含まれているとのこと。
図1: スマートウォッチグローバル出荷台数シェア 2021年と2020年の第1四半期比較(%)
出典: Counterpoint Research Global Smartwatch Tracker, Q1 2021
スマートウォッチのOSは、10億台のiPhoneユーザーたちのスマートウォッチ購入率の増加をうけて、AppleのWatchOSが市場の1/3以上を占めている。その一方で、GoogleのWear OSはスマートウォッチでそこまで成功していない。その理由の一つは、スマートウォッチメーカーはそれぞれ独自OS(Fitbit OS、 Tizen、Garmin OSなど)を開発して搭載していることにある。それに加えて、Wear OSは機能、電池寿命最適化、サポートするチップセットの面で見劣りする部分があり、その結果、スマートウォッチグローバル市場でのシェアは、わずか4%に留まっている。
図2: スマートウォッチグローバル出荷台数 OS別のシェア (%)
出典: Counterpoint Research Global Smartwatch Tracker, Q1 2021
しかし、Google I/Oのイベントで先週アナウンスされた、Google-Samsungパートナーシップによって、この状況は近々一変する可能性を秘めており、GoogleはSamsungのTizen OSをGoogle Wear OSに統合し、35億台のAndroidユーザーベースを背景に、全力でテコ入れを図ろうとしているとのことだ。