機械の稼働状況を可視化、ドコモが製造業向けのIoTサービスを発表

2019年4月9日 13時54分更新

 NTTドコモは8日、製造機械の入れ換え不要で、製造ラインの稼働状況をリアルタイムに可視化・分析できる「docomo IoT製造ライン分析」の提供開始を発表した。
 
 同サービスは、中小製造業における人手不足や付加価値の創出・最大化といった課題を、ICTを活用して解決することをコンセプトとしており、製造機械に取り付けた加速度センサーで振動を計測し、機械稼働データの可視化・分析を行う。
 
 同社のIoTビジネス部 ソリューション営業推進担当部長である仲田正一氏は、「変量・短納期の受注増加、製造コストの上昇、労働人口の減少など、製造業を取り巻く環境は厳しさを増しており、デジタル活用の必要性が高まっている」として、同サービスの提供に至った背景を説明した。一方で、IoTやAIなどのデジタル技術の活用は、中小企業においては10%程度の導入にとどまっており、その要因には、「設備の入れ替えによる費用負担が大きいこと、AI・IoTの人材が社内にいないこと、投資対効果が分かりにくいこと」(仲田氏)の3点があるという。
 
 同社はIoT製造ライン分析の提供開始にあたり、中小製造業でのIoTを活用した生産性向上に関する実証実験を実施し、ユーザーからは「既存生産機械の入れ換えなく、安価に稼働状況を可視化・分析でき、解決策の提案もあり助かった」、「投資に対する効果がわかりやすい」という声があがったという。
 同実証実験において、薬品メーカーでは、製造機械の生産数量や稼働状況の分析を通じて約10%の生産能力向上を確認できたほか、自動車関連部品メーカーでは稼働率分析の結果、従来の人手による機械稼働率計測に比べ、実際の稼働率が約20%低いことが判明し、製造時間の短縮余地があることを確認しているとのこと。
 
 2019年夏頃からは、オプションとして製造現場の生産性改善を専門とするコンサルタントによる分析データをもとにした課題特定と改善提案サービスを開始し、生産性改善提案までをワンストップで提供する予定だという。
 
 なお、同サービスの提供にあたり、横浜銀行、京浜急行電鉄、ドコモの3社による「三浦半島地域の経済活性化に向けた連携と協力に関する協定」に基づきドコモは横浜銀行とのビジネスマッチング業務契約を締結し、大草薬品への導入が決定している。
 
 今後ドコモは、全国の地方銀行などとの連携を強化しながら中小製造業向けに同サービスを展開し、製造業を取り巻く経済圏の発展や地域創生への貢献を目指すとしている。
 
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