「ブックオフ」チェーン全店が「ヤフオク!」のリアル拠点に
2014年4月25日 14時32分更新
・「ブックオフ」チェーン全店で買い取った商品を「ヤフオク!」へ出品
・ヤフオクは商品の拡充 、ブックオフは、取り扱い商品種類の拡大がメリット
ヤフー株式会社とブックオフコーポレーション株式会社(以下、ブックオフ)は24日、資本・業務提携契約の締結を行い、ブックオフのチェーン全店で買い取ったモノを、「ヤフオク!」で販売する仕組みを構築する、と発表した。
ブックオフチェーンは、全国に約1,000店規模の実店舗を保有し、リアルリユースの市場では日本最大級である一方で、販売面では商圏に限界があるなど、売れ残りの課題を抱えている。ブックオフ店舗で買い取ったモノを「ヤフオク!」上でも販売する取り組みを始めることで、販売先の拡大につながるメリットがある。
現在約200万冊の中古本の取り扱いがあり、ヤフオクでブックオフ店舗にある中古本の販売を「ヤフオク!」上でも展開することで2016年度までにこの5倍となる1,000万冊を目指す。「ヤフオク!」上の中古本の品揃えはインターネットサイトとしては日本最大級となる。またCDやDVD・ゲームソフトなど中古本以外の商品についても「ヤフオク!」で販売する。
一方で、インターネットへの出品作業、落札後の梱包・発送などが非常に手間というヤフオクにも課題はある。今回の提携により、今後ブックオフ店舗内に「総合買取受付窓口」を今年7月に設置することで店舗で販売している中古本・CD・ゲームソフト・携帯電話のみならず、ヤフオクで販売できる商品を広く買い取ることが可能になる。
たしかにインターネット上のマーケットプレイスは、圧倒的な購入者を抱えながらも、出品者は一部のネットリテラシーの高い層に限られていた。それ以外の層は、リアル店舗の買い取りサービスに依頼するか、ゴミとして処分していたと思われる。これまでも、リアルで買い取り、ネットで売る、という仕組みでビジネスを展開する企業は存在していたが、ブックオフをはじめ大手が取り扱わない「隙間商品」で展開していたとも言える。今回ヤフオクが扱う全商品を買い取れることになることで、間違いなく脅威となるであろう。
「アルバイトでも査定できるノウハウ」がブックオフの成長の秘訣であり、新商品への査定ノウハウが課題となるが、そこはヤフオクが有する膨大なデータ(落札金額はもちろん、入札回数など)が提供されれば、全く問題ないと思われる。
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