iTunes Match、日本でもついにサービス開始
2014年5月8日 14時03分更新
iTunes Match
5月2日、Appleが日本でiTunes Matchのサービスを開始した。利用料は年間3980円となる。海外では既にサービス開始から数年経過しているので、待ち望んでいたユーザーも多いはずだ。
iTunes Matchはパソコン上に保存されている音楽ファイルをiCloudにアップロードし(25000曲まで、ただしiTunes Storeで購入した曲は除く)、iPhoneなどの端末からそれら楽曲を聞くことが出来るサービスである。これにより膨大な楽曲データを常に端末に保存する必要が無くなり、回線さえつながっていれば容量を気にすることなくどこでも音楽が楽しめるようになる。iTunes Storeで購入した音楽ファイルだけでなく、自分でCDから取り込んだファイルも対象になるのが大きなポイントだ。しかもそれらがiTunes Storeで配信されている楽曲ならば、256kbpsの高音質なAACファイルを利用出来る。再生方法は2通りあり、ストリーミングで再生する方法とiCloudからローカルにダウンロードする方法がある。後者は一度ダウンロードしてしまえばオフラインでも利用できる。
難点も幾つか挙げられる。まずサービスを申し込んでから実際に利用するまで時間がかかってしまうことだ。手持ちの音楽ファイルをiCloudにアップロードする処理に、現状では膨大な時間がかかってしまっている。次に全ての音楽ファイルがアップロードされるわけではない点だ。200MBより大きい、再生時間が2時間を超える、DRMで保護されている、一定の品質基準を満たしていない、これらファイルは対象外となる。最後にロスレス圧縮したファイルまで256kbpsで再生されてしまうので、普段から高音質で再生している人にとってはかえって音質が劣化してしまう点が挙げられる。
以上説明してきたが、楽曲を常に持ち運ぶ必要がないというのは画期的なサービスに感じられる。最大10台までの端末をiTunes Matchに関連付けられるので、複数端末を使用している人にとっても、いちいち端末ごとに音楽ファイルを保存する必要がないので魅力的だ。
LTE等の高速モバイル通信が普及した今、少なくともストリーミング再生が滞ることは起こりづらい。日本ではサービス開始が遅くなってしまったものの、通信インフラが整った現在だからこそiTunes Matchの注目度は上がっていくのではないだろうか。
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