住所が分からなくてもLINEで年賀状が送れるように――日本郵便、LINEと連携
2014年8月30日 12時00分更新
日本郵便は2015年用の年賀はがきについて発表し、その中でスマートフォンと連携した複数のサービスを紹介した。
・LINE
日本郵便はLINEと連携し、LINEでつながっている友人・知人に紙の年賀状を郵送できるサービスを発表した。最大の特徴は相手の住所を知らなくても送れるようになる点だ。
郵送するには年賀はがきをデザインできる「はがきデザインキット」のスマートフォン版アプリを使用する必要がある。アプリでデザインを作成後、印刷から差し出しまでを注文する際に「LINEで送る」を選択すると、LINEアプリ上で宛先を選択することができる。選択された受取人がLINEのトーク画面に表示されるURLにアクセスして住所を入力してもらえば手続きが完了し、年始に年賀状が届くようになる仕組みだ。
また日本郵便はLINEの公式アカウントも開設し、そこで簡単にデザイン作成ができるサービスも提供予定だ。公式アカウントに対してスマートフォンから写真をアップロードすると、LINEのキャラクターが合成されて簡単に年賀状をデザインできる。出来上がった年賀状はそのまま購入したり、印刷することができる。
・AR機能
ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社と連携し、AR効果を楽しめる年賀はがきも発売予定だ。スマートフォンやタブレットで専用アプリを使い、端末を年賀はがきの料額印面部分にかざすと、キャラクターがあたかもそこに存在するかのように動き出す特別な映像が楽しめる。
(ハローキティ 年賀、ディズニーキャラクター 年賀(インクジェット紙、インクジェット写真用)及び寄附金付お年玉付郵便葉書は除く)
また2015年用で発売される「ハローキティ 年賀」には裏面にQRコードが印刷されおり、それを読み取ることでスマートフォンやタブレットで専用アプリをダウンロードできる。専用アプリを起動して「ハローキティ 年賀」の裏面のイラストにカメラかざせば、動画が再生されるほか、ハローキティとの写真撮影ができるAR機能を楽しめる。
年々年賀状の配達数が減少していくなかで若年層に訴求する新たなサービスを展開し、いわゆる「年賀状離れ」の食い止めを狙うようだ。特にLINEは若年層におけるスマホでのコミュニケーションではもはや必須になっているといっても過言ではないほど普及しているので、この連携でどこまで配達数を伸ばせるか興味深い。また「住所を知らなくても送れる」サービスは、先日LINE MALLに追加されると発表された「LINE ギフト」と同じであり、LINEにとっても新たなサービスのPRにもなるだろう。(参考:「つながり」による消費へ――LINE MALLに5つの新サービス)
ただしあくまで私見になるのだが、自分に送られる年賀状の住所を自分で記入するのは、仕方がないとはいえ少々興に欠ける気がしないでもない。
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