NTTドコモの新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」に「パケットくりこし」などが追加へ

2014年9月8日 17時44分更新


 9月8日、NTTドコモは新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」を充実させるべく、「パケットくりこし」などの新たなサービスを追加すると発表した。

・「パケットくりこし」
 「データMパック」、「データLパック」、「シェアパック」、「ビジネスシェアパック」を契約しているユーザーを対象に、使わなかったデータ量を1GB単位で翌月まで繰り越して使える「パケットくりこし」が新たに可能となった。「シェアパック」「ビジネスシェアパック」もしくは「2台目プラス」を契約しているユーザーは「パケットくりこし」による利用可能データ量をシェアすることもできる。ただし1GB未満の当月未使用データ量は繰り越し対象外となるので注意が必要だ。

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・追加購入データ量の利用期間延長
 パケット使用量が当月の利用可能分を超えてしまうと速度制限されてしまい、それを解除するには追加でデータを購入(1,000円/1GB)する必要がある。その追加購入分のデータの利用期限が延長されることとなった。従来は購入付きの末月までとなっていたが、今回から購入付きの翌月末まで1ヶ月延長されるようになる。

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・データLパック
 1人でスマートフォンやタブレットなどを1台から2台利用しているユーザーを対象に、データLパックが新たに登場した。月額6,700円で8GBまで使用可能となるプランとなる。

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 提供開始日は以下の図のとおりとなる。

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 今回ドコモが発表した追加サービスは、他社の新料金プランの長所をドコモのプランに組み込んだものとなりそうだ。未使用データ量の翌月への繰り越しはソフトバンクのみが「データくりこし」というサービス名で行なっており、ドコモの新料金プランの場合はデータ量を無駄なく使うためには1ヶ月できっちり使いきる必要があった。(auには形態は違うが、「データギフト」という未使用のデータ量を家族に分け合えるサービスが存在する。)
 その欠点を今回の「パケットくりこし」でカバーしたかたちとなる。ただしソフトバンクは100MB単位で翌月に繰り越せるのに対して、ドコモは1GB単位となっており、ソフトバンクほど柔軟なプランではないのが指摘できるだろう。
 「追加購入データ量の利用期間延長」と「データLパック」はauのものを参考にしたようにみえる。データ容量の段階が細かく設定いるのに特徴を出していたauのみが8GBのプランを用意していたのに加え、auのデータチャージ(追加データ購入)は購入日から62日間有効だからだ。

 これまでキャリア3社の新料金プランは大まかな料金は同じながらも、細部で差をつけようとしていたと思われる。しかしドコモが他社の利点を取り込んできたことで、各社で細部の違いの詰め合いすら始まり、更に料金プランがフラットになってしまう恐れもある。自社の料金プランの欠点を埋めるのも優先すべきだが、他社と並ぶのではなく、先を行くような新プランの提案を期待したい。

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