MVNO「freebit mobile」のサービスが抜本的メジャーバージョンアップ 、フランチャイズ展開も
2014年11月19日 14時00分更新
11月17日、フリービットはコンシューマ向けMVNO事業「freebit mobile」において主要サービスの抜本的メジャーバージョンアップを行うことを発表した。
同社が提供する「freebit mobile」のサービスは、他の「格安SIM」サービスとはまた異なるサービスを提供していることに特色がある。「freebit mobile」はMVNOのSIMカードと同社専用のAndroidスマートフォン「PandA 3rd Lot」をセットで提供しており、料金プランは基本料金と端末代を含めた月額2000円(税抜)のプランのみとなっている。パケット通信は「スタンダードスピード」と言う250kbps~300kbpsの通信が使い放題となっており、動画やアプリをダウンロードする際は別途「高速チケット」オプションを購入し、高速通信が可能となる仕組みだ。値段以外にもコールセンターによるサポートや、スマートフォンの無料講習会を開催するなど、高齢者やITが苦手なユーザーを主なターゲット層にして展開している。
今回の抜本的メジャーバージョンアップでは上述した「スタンダードスピード」の速度が2倍となる500~600Kbpsに変更される他、100MBあたり250円であった「高速チケット」が1GBあたり300円と料金改定が行われる。
また従来より提供していた「マイプラン設定」も大幅にアップデートされる。「マイプラン設定」はアプリごとに「高速チケット」への切り替えを自動で行うなど、必要な時だけ高速通信に切り替えることができるアプリであったが、それらに加えて1日あたり高速通信利用量設定、1ヶ月あたり高速利用量設定を細かく、自由に設定できるようになった。例えば「高速チケット」を1GB(300円)購入し、それを1日33MBづつ使い、33MBを使い終わったら、その日はスタンダードスピード500~600Kbpsで利用するという利用が可能になる。あるいは1ヶ月2GBを高速で使いたいので、2GBになるまでは自動的に高速チケットを追加し、使い終わったらその月はスタンダードスピードで利用するというような使い方もできるという。
この他、音楽、写真、ファイル、ノートをシンプルな一つのアプリで管理でき、さらにケーブルレスでパソコンとも同期ができるPandA統合ソフト「ONE」や、60分の携帯電話向け無料通話と動画7.5時間相当の高速チケットが月額500円で利用できる「フラットパック」などがリリースされる。
「freebit mobile」はMVNOとしては珍しく実店舗を設けてサービスを提供している点にも特徴があるが、「freebit mobileフランチャイズプログラム」も発表された。「freebit mobile」の直営店や移動型店舗で培った開店、運営、営業、システム、教育だけでなく、店舗のコアモジュールまでもパッケージ化して提供されるため、モバイル業界の知識、経験は必要ないという。また移動式店舗をモジュールとして提供するため、店舗などの空きスペースで、ブランドイメージに沿った迅速な開店となり、契約後最短約2ヶ月でのオープンを可能としている。2016年4月期末までに300店舗の全国展開を目指す予定だという。
「freebit mobile」がターゲットとしている「非スマフォ」層は各MVNO事業社が課題としている市場だ。「格安SIM」という名で世間に広まりつつあるものの、ITリテラシーに敏い人々が通信費を抑えるために利用しているのが現状で、中々大手キャリアからシェアを奪えないでいる。問題はリテラシーに疎い人々にMVNOを如何に理解してもらえるかにかかっており、実店舗で販売する「イオンスマホ」などはその場で丁寧な説明ができる分、その点でリードしている。
「freebit mobile」は分かりやすいプラン、端末に加えて実店舗の進出をすすめることによって、「非スマフォ」層への訴求性を高める狙いだ。多くのMVNO事業社が氾濫しつつある今、どこまで存在を示していけるか注目していきたい。
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