CCCが「TSUTAYA mobile」を立ち上げMVNO参入を発表、来秋にはオリジナルスマートフォンも

2014年12月2日 16時56分更新


 12月1日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下CCC)は、スマートフォンなどのデジタルデバイスサービスを展開するCCCモバイル株式会社を設立し、MVNO事業に参入すると発表した。詳細はまだ未定だが、「TSUTAYA mobile」というブランドを立ち上げ、TSUTAYA、エンタテインメント・コンテンツ、Tポイント、T-SITEなど、CCCグループが展開するカルチュア・インフラを活用したオリジナルスマートフォンを来年秋を目処に発売する。このオリジナルスマートフォンは全国のTSUTAYA店頭、専用WEBサイト、SNSなどを通じてユーザーの声を広く集めることで、より顧客価値の高いスマートフォンを実現するという。

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 またCCCモバイルは、スマートフォンアクセサリー専門店「UNiCASE」を展開する株式会社エム・フロンティア、ならびに中古PC・携帯電話を取り扱う株式会社イオシスとの資本提携を行うことを併せて発表した。
 両社が持つアクセサリー類や周辺機器、リユースのノウハウなどを最大限に活かすことで、来春オープン予定の東京・二子玉川や大阪・梅田といった、蔦屋家電及び蔦屋書店、TSUTAYA内に「TSUTAYA mobile」を出店し、スマートフォンをより楽しめるライフスタイル提案を行っていくようだ。詳細は1月1日に公式サイトより発表される。

 多様な店舗と提携しているTカードを手がけるCCCというビッグネームがついにMVNOに参入する。自社でノウハウは持たないが、その点は他社と業務提携を行うことによって補い、来春からのサービス開始を目指すようだ。「TSUTAYA mobile」は自社のエコシステムに組み込むオリジナルスマートフォンを開発するということだが、CCCはTカードによる巨大な情報インフラを保有するため、それらを駆使したMVNOにおける新たな価値提供に期待したい。
 一方で日本では発売されていないが、「TSUTAYA mobile」と同じように自社インフラを組み込んだスマートフォンを開発・販売しつつも苦戦を強いられている米Amazonという例もある。更にMVNOは非常に潮流の早い業界でもあり、来秋での発売を目指すとのことだが、この発表から1年という期間のために時代に遅れたサービスを提供することにもなりかねない。期待が大きい分、評価も厳しくみていきたい。

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