ソフトバンク、カルビーポテトの実証実験に農業AIブレーン導入
2022年2月17日 12時20分更新
ソフトバンクは、農業AIブレーン「e-kakashi(イーカカシ)」が、カルビーポテトのジャガイモ栽培の実証実験に導入されたことを発表した。カルビーポテトでは、干ばつなどの気象変動の影響下でも高品質なジャガイモを安定調達することを目的に、2021年6月から10月まで北海道地区の同社および契約生産者のほ場に「e-kakashi」を導入して、環境データを活用したかん水(灌水)の最適化について検証する実証実験を行った。その結果、「e-kakashi」を活用して最適なかん水管理を行ったほ場では、従来通り降水だけで栽培を行ったほ場に比べ、ジャガイモの収量が最大約1.6倍に増加したとのこと。
「e-kakashi」は、IoTセンサーを活用して屋内外のほ場から収集した環境データを、植物科学の知見を取り入れたAI(人工知能)で分析することで最適な栽培方法を提案し、農業従事者を支援するサービスです。2021年10月には大幅な機能拡充と低価格化を実現し、さらなる普及を図っている。
今回「e-kakashi」を導入したカルビーポテトは、大手食品製造・販売会社であるカルビーの子会社で、「ポテトを改革する」「契約生産者を世界一にする」「じゃがいもを魅力的な野菜・商品にする」をミッションに、北海道から鹿児島まで約1900人の生産者と契約し、ポテトチップスなどの原料となるジャガイモの調達を担っている。近年、北海道の一部地域では、気象変動の影響で干ばつになる年において、ジャガイモの収量が減少する場合があり、同社では、約3年前からデータを活用した栽培に取り組んでいた。同社は、この取り組みを一層進め、より精緻な科学的栽培を行うことを目指して、北海道地区にある同社および契約生産者のほ場に「e-kakashi」を導入し、かん水の最適化について検証する実証実験を行った。
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