ソフトバンク、2013年度決算発表「ドコモ超え」宣言
2014年5月8日 14時58分更新
・ソフトバンク、2013年度決算で、売上高、利益ともに「ドコモ超え」達成
・グループとして成長を遂げるもののの、通信事業の成長可能性にやや不安が残る
ソフトバンクは5月7日に2013年度の決算を発表した。営業収益は前年比108.2%増の6兆6666億5100万円、営業利益は前年比35.8%増の1兆853億6200万円と、それぞれ大幅増を達成した。もちろんそれぞれの数値で「ドコモ超え」したほか、NTTやトヨタと比較し「史上最速営業利益1兆円」と表現するなど、その勢いを強くアピールした。
また数値のみならずスマホパケット接続率(98%)1位や、ICT総研による調査で「スマホデータ通信満足度」でNo.1だった実績もアピールした。その背景としてプラチナバンド基地局設置の強化や、wi-fiスポット強化などの取り組みがあるとし、今後も注力し利用環境の改善を継続する構えを見せた。
一方で2013年度決算数値は、米スプリント社の買収による売上高増、ガンホーやウィルコム社の小会社化に伴う一時益による営業利益増などもが含まれる。2014年度は一時益を含まずに営業利益1兆円を達成できるかどうかに注目が集まるだろう。
またグループ会社の成長をグループ全体の成長ドライブと捉えているが、NTTドコモやKDDIが発表したような高速通信への取り組みや、決済システムの構築など、通信事業自体には新たなドライブとなる取り組みはない。新料金プランについても、発表を先送りしたままだ。今後同社の通信事業がどの程度の成長を遂げるかどうか、その動きに注目したい。
なお決算発表にて使われたICT総研の調査の詳細は以下を参照
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