カシモWiMAXが新型「HYBRID Wi-Fi 5G NC03」発表

2025年11月10日 09時00分更新


 株式会社マーケットエンタープライズの連結子会社である株式会社MEモバイルは、クラウドSIM対応の次世代モバイルルーター「HYBRID Wi-Fi 5G NC03」を2025年11月6日より提供開始する。予約受付は11月5日から開始される予定だ。本製品は、WiMAX回線の物理SIM、クラウドSIM、eSIMの3種類の回線に対応しており、国内外問わずネットワークを自動で切り替えて利用できる設計となっている。さらに、最新規格のWi-Fi 7と6GHz帯通信に対応し、従来モデルを上回る高速かつ安定した接続環境を実現しているのが特徴だ。

 「HYBRID Wi-Fi 5G NC03」は、利用シーンや通信環境に応じて最適な回線を自動選択する機能を備えており、ユーザーが通信の切り替えを意識することなく安定した接続を維持できるようになっている。クラウドSIM機能により、エリアや混雑状況に応じて最適なキャリアの電波を自動で選択するほか、eSIM対応によって海外でも即時利用が可能となった。従来のWiMAXルーターでは難しかった海外利用や複数回線の切り替えもスムーズに行えるため、旅行や出張、リモートワークなど、多様な利用環境での利便性が向上したと言える。

 通信性能の面でも進化が見られる。「HYBRID Wi-Fi 5G NC03」は、Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)に対応し、2.4GHz・5GHz・6GHzの3バンドを同時運用できる。これにより、オンライン会議や動画配信、大容量データ通信などでも遅延や途切れを感じにくく、より快適なインターネット体験を提供できるようになった。最大64台まで同時接続が可能で、家庭やオフィス、イベント会場など、複数人・多端末の接続環境にも対応している点も特徴的だ。さらに、本製品では新たにGPS機能(月額330円)が搭載されており、位置情報の取得にも対応している。これにより、従来のモバイルルーターとしての用途に加え、位置管理や現場作業などのビジネスユースにも活用できるようになった。移動体管理や災害対応、レンタル業務などへの応用も期待されており、通信インフラとしての幅広い展開が見込まれている。

 利用シーンとしては、固定回線の代替として自宅やオフィスで使用するほか、建設現場やイベント会場など有線接続が難しい場所での通信確保、災害時や停電時のバックアップ回線としての活用などが挙げられる。また、海外出張や旅行時のモバイルネットワークとしても有効であり、特別な設定やSIM交換の手間なく利用できる点は、多忙なビジネスユーザーにとっても魅力的だと言える。

「HYBRID Wi-Fi 5G NC03」は、「カシモWiMAX」ブランドの新たなラインアップとして提供される。同ブランドは業界最安級の価格とシンプルな料金体系で知られ、サービス開始以来、個人・法人を問わずユーザーを拡大してきた。2025年2月には、カシモWiMAXの契約回線数が12万回線を突破しており、今回の新端末投入により、さらなる利用拡大が期待される。製品の主な仕様として、サイズは140×74×17.8mm、重量は約225g。バッテリー容量は5,000mAhで、2.8インチのタッチパネルディスプレイを搭載する。通信速度は5G下り最大3.5Gbps、上り最大286Mbpsを実現し、NSA/SA両方式に対応。クラウドSIMは162の国と地域で利用可能となっており、グローバルな利用環境にも最適化されている。

 MEモバイルは、今後も「どこでもつながる」環境を提供することで、モバイル通信の利便性向上を目指す方針だ。特に災害時や緊急時における通信確保、企業の海外展開やリモートワーク支援など、社会インフラとしての役割を強化していく構えを見せている。「HYBRID Wi-Fi 5G NC03」は、次世代通信技術と柔軟なSIM対応を兼ね備えたモデルとして、モバイルルーター市場における新たな標準機になる可能性が高い。高速・安定・多機能を兼ね備えた本製品の登場は、今後のモバイルネットワークのあり方を変えるきっかけになると言える。

参考URL:https://www.marketenterprise.co.jp/news/202511069216.html

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