2年縛り撤廃、ソフトバンクが10月1日施行の法改正に向けて新たな料金プランを発表
2019年9月10日 13時43分更新
ソフトバンクは、都内で会見を開き、端末代金の割引プログラム「半額サポート+」や、10月から施行される電気通信事業改正法に適応したY!mobileの新料金プランを発表した。
2019年10月1日に施行される改正法では、携帯電話の「通信料金と端末代金の完全分離」「行き過ぎた囲い込みの是正」などが新たに盛り込まれている。これによって、端末購入を伴う通信料金の割引が禁止され、携帯各社は端末購入者に端末購入補助サービス(docomoの「月々サポート」、KDDIの「毎月割」、ソフトバンクの「月月割」など)の提供ができなくなる。
この改正法の懸念点として、2020年以降に本格的な商用サービス利用開始が見込まれている5G普及への影響があげられている。5Gならではの「超高速」「超大容量」「超大量接続」「超低遅延」サービスを利用するには、5G対応の新型端末に買い替える必要があるが、ユーザーの端末買い替え意欲がしぼめば、5G普及が鈍化してしまう。一部では、初期費用に割高感が出ることは否めないため、「スマホ販売台数は、改正法施行直後は、約3割程度落ち込むのではないか」という声も聞かれていた。
そんな中、ソフトバンクが今回発表した新しい端末割引プログラム「半額サポート+」は、対象のスマホやタブレット、ケータイを48回の分割払いで購入し、25か月目以降の買い替え時に「ソフトバンクが指定する方法で指定機種を購入」した場合、残債を免除するというもの。対象機種は4Gスマートフォン、タブレット、フィーチャーフォン。一方、キッズフォンやプリペイド端末、衛星電話、3G端末など対象外のデバイスもあり、他キャリアのユーザーも利用できるとのこと。
ただ端末にはこれまでどおりSIMロックがかかっているため、もし他キャリアのユーザーがこのプログラムを利用して端末を購入した場合、SIMロックを解除できるのは、割賦販売時のSIMロック解除のルールである100日経過後となる。SIMロックは一括購入すれば即日解除できるルールだが、その場合は「半額サポート+」が適用されない。つまり他キャリアのユーザーが「半額サポート+」を利用するには、100日間だけソフトバンクあるいはソフトバンク系MVNOの通信プランを契約するか、100日間Wi-Fi接続で利用するという、いずれかの方法を選ぶことになる。
法改正による10月以降の新制度では、通信契約と組み合わせた端末代金の割引には最大2万円という制限があるが、通信料金とは完全に切り離された『端末購入プログラム』のため、他キャリアのユーザーも利用でき、通信料金とのセット加入を前提とした、改正法の「端末の購入補助は最大2万円」の規制対象にもあたらないという。
この「半額サポート+」は、9月13日から受付を開始し、従来の「半額サポート」および「機種変更先取りプログラム」は、9月12日に新規受付を終了する。
なお、「半額サポート+」に対応するキャンペーンとして、フィーチャーフォンから乗り換えプランである「スマホデビュープラン」と「半額サポート+」をセットで契約することで、最大1万円相当のPayPayポイントがプレゼントされる「スマホデビューPayPayキャンペーン」を2019年10月1日から12月31日まで実施する。
今回の法改正による分離プラン義務化にあわせ、ワイモバイルも、2年縛りのない、分離プラン対応の新料金プランを発表した。
新料金プラン「スマホベーシックプラン」は、3GBのデータ通信容量で月額2,680円の「プランS」、9GBで月額3,680円の「プランM」、13GBで月額4,680円の「プランR」の3種類が用意された。
これらに組み合わせる割引メニューとして、新規契約、MNPおよび契約変更と同時に申し込む場合には6か月間、毎月 700 円割引かれる「新規割」と、毎月500円の割引が続くソフトバンクの固定回線とセットの「おうち割 光セット(A)」または、家族契約の場合に適用される「家族割引サービス」が用意される。
また、上記の新料金プランの登場にともない、従来の料金プランも10月1日に料金改定が実施される。改定された新料金は、「プランS」が月額5,480円から2,680円に、「プランM」が6,480円から3,680円に、「プランL」が月額8,480円から5,680円に、「ケータイベーシックプランSS」が月額2,434円から934円に、「データベーシックプランS」が月額3,980円から1,980円に、「データベーシックプランL」が月額5,696円から3,696円に、「Pocket WiFiプラン2(ベーシック)」が5,696円から3,696円にそれぞれ値下げされる。
ソフトバンクの説明によると、新料金と旧料金と比較すると、最大で12%の割引となるという。
これからも、ユーザーのストレスフリーというのを基本ポリシーのもと、新たなサービスプログラムを展開・提供しユーザーに寄り添ってサポートをしていきたいと締めくくった。