商用網でAI-RANを検証へ、ソフトバンクとノキアが2027年にトライアル合意
2026年10月21日 09時15分更新

ソフトバンクは10月20日、AIと無線アクセスネットワークを同一基盤で動かす自社のAI-RANプロダクト「AITRAS」上でノキアのRANソフトウエア「anyRAN」を稼働させ、AIとRANの協調管理技術を検証するフィールドトライアルを、2027年に商用ネットワーク環境で実施することでノキアと合意したと発表した。
他社製RANも収容、AIとRANを共通基盤で協調管理
トライアルでは、AITRASのプラットフォーム上でノキアのAIネイティブなRANソフトウエア「anyRAN」を稼働させ、商用ネットワーク環境での動作を検証する。あわせて、ソフトバンクの「AITRASオーケストレーター」とノキアのネットワーク管理・自動化ソリューション「MantaRay」を連携させ、通信品質や安定性を維持しながらAIとRANのワークロードを同一基盤上で協調管理する技術を確認するという。
AITRASはGPUサーバーや仮想化基盤、無線装置などで構成され、自社開発の「AITRAS-RAN」に加え、他社製のRANソフトウエアやエッジAIアプリケーションも稼働できるという。ソフトバンクは、特定のRANソフトウエアに依存せず複数ベンダーのソフトウエアを収容できる共通プラットフォームとして、商用ネットワークに適用できるかを確かめるとしている。計算基盤には「NVIDIA Aerial RAN Computer MGX 2U Short」を採用する。

背景には、生成AIやAIエージェント、フィジカルAIの進展で、通信ネットワークに低遅延でリアルタイムなAI処理のための計算能力が求められていることがある。ソフトバンクは2月25日、ノキアのAI基盤「Nokia AI-RAN External Compute Engine」との連携により、外部のAI処理へ計算資源を提供できるようにした。2月27日にはエリクソンの管理基盤「Ericsson Intelligent Automation Platform」との連携で、AIとRANを横断した資源配分を実証している。
国内ではKDDIが6月23日、NVIDIA、Keysight、Samsung Research Americaなどと、AIによるネットワーク最適化や自律運用に向けた「デジタルツインRAN」の共同検討を開始したと発表*しており、2028年度末までにプロトタイプを構築することを目指している。
ソフトバンクは今後、商用ネットワークへの適用に向けた技術検証を進めるという。RANとAIを同一基盤で管理して通信インフラの利用効率を高め、フィジカルAIやロボティクスなど、低遅延のAI処理が必要な用途への活用を目指すとしている。同社の湧川隆次CTOは今回のトライアルをAI-RANの実用化に向けた重要なマイルストーンと位置づけ、ノキアはAIネイティブな6Gへの進化を加速させるとコメントしている。
参照:ソフトバンク
2026/10/20リリース、2026/02/25リリース、2026/02/27リリース
* KDDI 2026/06/23リリース
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