ユーザー7,000万人のPayPay、本人確認済ユーザーも3,600万人超に
2025年7月16日 10時30分更新
キャッシュレス決済の代表格である「PayPay」の登録ユーザー数が、2025年7月15日時点で7,000万人を突破した。これは、日本の人口の約2人に1人が利用している計算となる。さらに注目すべきは、本人確認(eKYC)を完了したユーザー数が3,600万人を超えており、登録者の半数以上が安心・安全な決済環境を活用している点だそうだ。本人確認を済ませることで、銀行口座からのチャージや送金、決済における上限引き上げが可能になるほか、金融サービスの利用もスムーズに行えるようになるという。
2024年度のPayPayの決済取扱高は12.5兆円、決済回数は78億回を超えたという。国内コード決済市場では約3分の2のシェアを占めており、キャッシュレス決済全体でも、5回に1回はPayPayが利用されている計算になるそうだ。今では単なる決済アプリにとどまらず、「PayPayカード」や「PayPay証券」「PayPay銀行」などと連携し、総合的な金融プラットフォームへと進化している。2025年4月にはPayPay銀行が連結子会社となり、同銀行のアプリにPayPayの決済機能が搭載されたことも、サービスの統合を象徴している。

送金サービスも成長を続けており、2024年の送金回数は前年比で1億回増加し、3.8億回を超えたそうだ。全国の銀行による国内振込件数が約17.2億件とされているなか、PayPayはその約5分の1の規模まで拡大している。特に若年層のユーザーが、友人や家族との送金をきっかけにPayPayを使い始めるケースが増えており、新規ユーザーの約半数は自らチャージせず、送金によって残高を持つようになるという。コード決済における送金シェアは約96%に達しており、送金機能の利便性が支持されているようだ。

さらにPayPayは、ユーザー拡大のためのキャンペーンにも積極的だ。7,000万人突破を記念して行われる「Xフォロー&リポストキャンペーン」では、対象の投稿に対するリポストやリプライを通じて抽選で7,000円相当のPayPayポイントが当たる。さらに、リポスト数が7万件を超えた場合、当選者数が追加される仕組みとなっており、SNS上での拡散効果も狙っている。
8月には「友だち紹介×口座登録キャンペーン」も予定されており、紹介者と紹介された側の双方に最大600ポイントが付与されるそうだ。このキャンペーンは、PayPayに新規登録した上でチャージ用口座の登録と1,000円以上の決済を行うことが条件となっている。本人確認が必要なため、セキュリティ面も強化されている点が特徴だ。
また、PayPayの今後の展望として、決済機能にとどまらず、給与のデジタル払い対応や証券・ローンへのスムーズな連携強化が計画されているという。これにより、日常の支払いから資産運用、金融サービスまでをひとつのアプリで完結できる環境が整いつつある。PayPayマネーやPayPayポイントなど複数の電子マネー種別を組み合わせることで、ユーザーの多様なニーズにも応えている。
安全性の観点でも、第三者による不正利用が発覚した場合には、一定条件を満たせば損害補償を受けられる制度も導入されている。利便性と安心感を兼ね備えたキャッシュレスサービスとして、今後も利用者の信頼を獲得し続けていくと考えられる。日本最大規模のキャッシュレス基盤を持つPayPayの進化は、今後の金融トレンドを占う上でも注目すべき存在だと言える。