ソフトバンクとMS、英Wayveへ最大20億ドル出資交渉か

2025年10月14日 11時38分更新


 英ロンドンを拠点とする自動運転技術企業のWayveが、米マイクロソフトおよびソフトバンクとの間で最大20億ドル(3,000億円)の資金調達に向けて交渉を進めていると複数報道が伝えた。これらの報道によれば、調達が実現すれば Wayve の企業価値は約80億ドルに上る可能性があるが、交渉は初期段階にあるとの情報もあるため、最終合意には不確定要素が残る。

Wayveは2017年設立のスタートアップ企業で、AI による自律走行アルゴリズム、とりわけ人間の運転挙動を学習する方式(エンボディド AI)を重視し、従来の LiDAR や高精度マップ依存型の手法とは異なる点が特徴。2024 年にはソフトバンク主導の出資を受け、10 億ドル超を調達し規模を拡大した。
現在は英国と米国を軸に実証実験を行っており、2025 年 4 月には日本にもテスト/開発拠点を設置した。また、日産自動車とは2027年度にWayveの自動運転ソフトウェアを量産車に導入する方針が報じられている。

ソフトバンク側の最近の動きとしては、AI・モビリティを成長軸と位置付けており、Wayve をはじめとする先端技術企業への出資が目立つ。9月には東京都港区の公道で行われたWayveのデモ走行で、運転席にはWayveのCEOであるAlex Kendall氏、助手席に孫氏が同乗し、午後の混雑する時間帯にハンドル操作をせずに走行する様子が公開されている。
今回の交渉が成功すれば、ソフトバンクはWayveに対する影響力をさらに強化できる可能性があるだろう。

SBG:Wayve紹介ページ

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