茨木市とNTT西日本、純国産LLMを使った校務AIの実証を開始
2026年10月15日 09時15分更新

茨木市とNTT西日本は10月13日、純国産プライベートLLMを活用した小中学校向け校務AIの実証を、同日から市立小中学校で開始したと発表した。教育分野に特化したオンプレミス環境の生成AIアプリケーションを用い、校務文書の検索・要約や文書作成支援といったユースケースで、安全性、操作性、有効性を検証する。NTT西日本の調べでは、小中学校の現場で純国産プライベートLLMを活用した小中学校向け校務AIの実証は全国初の取り組みという。
機密情報を扱う校務、閉じた環境でのAI活用を検証
背景には、教職員が対応する校務の課題がある。必要な情報がサーバー上の複数のファイルに分散しており、検索や確認、文書の作成に手間がかかる場面があるという。生成AIへの期待が高まる一方、機密性の高い情報を扱う教育現場では、安全性と利便性を両立した活用環境が求められている。両者は、こうした課題を踏まえ、教職員が安心して利用できる校務AIの実現に向けて実証に取り組む。

実証で使うアプリケーションは、生成AI向けの比較的低コストなGPUサーバー上で稼働する。LLMにはNTT版大規模言語モデル「tsuzumi 2」の最新モデルを活用する。利用者の権限に応じたアクセス制御やローカル環境での運用を通じて、安全性と実用性を評価する。なお、ローカル環境での運用により安全性を確保できるかどうかは、アクセス制御や運用管理なども含めて検証する。 実証の概要は次のとおり。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施期間 | 2026年10月13日~2027年3月31日(教職員の利用終了後の振り返り等を含む) |
| 実施場所 | 市立の一部小中学校 |
| 主な機能 | チャット形式での質問、校務文書の検索・要約、文章作成支援など |
検証は、教職員へのアンケートとヒアリングで行う。情報検索や文書作成に要する時間、回答の有用性、操作性を確認するほか、継続利用の意向も尋ねるとのことだ。役割分担は、茨木市が実証フィールドの提供と、教職員へのヒアリングや周知に向けた各種調整を担い、NTT西日本が実証の全体調整、生成AIアプリケーションの開発、効果検証を担当する。
両者は、実証で得た知見や教職員の意見を踏まえ、校務AIの有効性と安全な活用方法を検討する。教育現場の業務効率化と働き方改革の取り組みを進め、教職員が児童・生徒と向き合う時間を確保できる環境づくりにつなげる考えだ。
参照:NTT西日本 2026/10/13リリース
関連カテゴリー
