NPS1位はmineo、大手キャリアは料金の満足度が向上傾向―NTTコム オンライン調べ

2018年9月7日 16時36分更新


 NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、モバイル通信サービス業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSベンチマーク調査2018を実施した。NPS(Net Promoter Score)は、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問への回答から算出される顧客ロイヤルティを図る指標で、欧米では公開企業の3分の1が使用しているといわれている。
 
 同調査は8月13日から8月17日までの期間、NTTコムリサーチによる非公開型インターネットアンケートにより実施された。
 調査対象企業はau、IIJmio、mineo、NTTドコモ、OCNモバイルONE、UQ mobile、Y!mobile、ソフトバンク、楽天モバイル。調査対象者はインターネットリサーチモニターのうち上記モバイル通信サービスの利用者で、有効回答数は4,241名。回答者の属性は、男性が55.8 %、女性が44.2%。年代は20代以下が14.8%、30代が19.0%、40代が20.4%、50代が16.6%、60代以上が29.3%となっている。
 
 
 調査の結果、モバイル通信サービス会社9社のうち、NPSのトップはmineo(-12.8ポイント)となり、最下位の企業との差は46.0 ポイントであった。モバイル通信サービス9社の平均は-34.2ポイントと、昨年比+3.4ポイントとなった。
 大手携帯3キャリアと、MVNOや大手携帯キャリアのサブブランド6社に分けて分析したところ、MVNOやサブブランドのNPSが-25.4ポイントと、大手携帯キャリアの-51.8ポイントよりも高い結果となった。
 また、大手携帯キャリア、MVNOやサブブランドともに昨年よりもNPSが向上しているが、特に大手携帯キャリアにおいては、5ポイント以上の向上が見られた。
 
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 大手携帯キャリア、MVNOやサブブランドにわけて、19の要因別に満足度と重要度を分析したところ、重要度が高いにも関わらず満足度が伸びなかった(重要度と満足度のギャップが最も大きかった)項目は、両者とも「データ通信料金のお得さ」となった。2位以降は、大手携帯キャリアでは、「料金体系のわかりやすさ」、「長期割引、家族割引など割引プランの豊富さ」と、料金関連項目が続いたのに対し、MVNOやサブブランドでは、「データ通信の速度」、「つながりやすさ・エリアの広さ」といった通信の品質に関する項目が続いた。
 
 
 大手携帯キャリアの要因別満足度を分析したところ、2017年と比較して、全19項目で満足度の向上が見られた。特に上昇幅が大きかったのは、「固定インターネット回線とのセット割引のお得さ」、「音声通話料金のお得さ」、「データ通信料金のお得さ」といった料金関連項目となり、料金に関しては、依然としてギャップ項目となっているものの、一定の満足度向上が見られる結果となった。同時に、ユーザーと直接かかわる店舗やカスタマーサポートにおいても、満足度がアップする結果となった。
 
 
 MVNOやサブブランドのNPS上位企業は、重要度と満足度に差があった課題項目について、高い評価を得ると同時に、特徴あるサービスが高いNPSに寄与していた。1位のmineoは、料金関連項目で業界トップクラスの評価を得ており、また、コミュニティサイトなど、独自性のあるサービスが推奨理由となっていた。
 
 
 

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