南紀白浜空港で「MR空港体験」の実証実験を開始

2022年6月15日 14時56分更新

 南紀白浜エアポート、NEC、凸版印刷、マクニカ、JALの5社は、和歌山県の南紀白浜空港において、MR(Mixed Reality、複合現実)技術やローカル5Gを活用して、仮想空間にあるデジタルコンテンツと滑走路などの現実空間を融合させた「MR空港体験」の実証実験を6月14日から開始する。

 「MR空港体験」は、仮想空間上の飛行機へ自由にペイントを施し、そのペイントしたオリジナル飛行機が、実際の滑走路に実寸大のサイズで着陸する様子を見ることができるサービス。このサービスは2022年3月に発表した先進テクノロジーを活用した実証(*)の一環で実施します。
 なお、8月には一般のお客様を対象とした体験会も行います。
(*南紀白浜空港においてローカル5Gを活用した実証実験を開始
 https://jpn.nec.com/press/202203/20220314_01.html)

 南紀白浜空港では、現在、南紀白浜空港バックヤードツアーとして、場周道路からの航空機の離発着見学など、普段は立ち入りができない空港の裏側を巡る非日常の体験ツアーを実施している。このツアーの拡充と、空港を楽しむ新たな体験コンテンツとして、MR技術やローカル5Gを活用した「MR空港体験」を追加し、2023年度以降の常設サービス化を目指していく。

【MR空港体験の概要】

 MRグラスを装着した複数人の参加者が、一緒に仮想空間上の飛行機へペイントを施し、ペイント完成後にオリジナル飛行機が実際の滑走路に実寸大のサイズで着陸する様子を、実際の滑走路脇の場周道路で見ることができる。
 これらの体験は、MR技術や大容量・低遅延でリアルタイム伝送が可能なローカル5Gを活用することにより、臨場感あふれるサービスとして実現する。

1.みんなで作るオリジナル飛行機ペイント体験
 MRグラスを装着した参加者の目の前に、1/4.2スケールの3D飛行機が現れ、飛行機の形を感じながらクレヨンやスプレーなどを使い機体にペイントを施す。
参加者それぞれのペイントした情報が、ローカル5Gを介して同期することにより、お互いのペイントの様子がリアルタイムに確認できるため、参加者全員で協力しながら1つのオリジナル飛行機作りを楽しむことが可能。
 また、MRグラスをかけていない見学者もターミナルビル内のディスプレイから参加者が飛行機にペイントする様子を見学でき、作成過程のワクワク感を共有できる。

2.3Dフライトレーダーで飛行状況を俯瞰して観賞
 ペイント体験後、実際の飛行機の離発着地である羽田空港~南紀白浜空港までの地形を3D化したフライトレーダーが、MRグラスを装着した参加者の目の前に出現。
羽田空港を出発したオリジナル飛行機が映し出され、南紀白浜空港までの飛行の様子や、日本上空を運航しているオリジナル飛行機を確認できる。また、富士山など日本列島上の有名スポットを探して解説を見るなど、様々な楽しみ方が可能だ。

3.実際の滑走路を利用した、本物さながらの着陸見学
 参加者は場周道路に移動後、MRグラスを装着すると、ペイントした飛行機が上空に現れ、実寸大の飛行機が実際の滑走路に着陸する迫力の様子を見学できる。
 ターミナルビル内から場周道路へは自動運転車両(*)に乗車して移動する(8月のみ実施)。自動運転車両の活用により、今後見込まれるドライバーなどの人材確保の課題解決や運用コスト低減に貢献する。
(*今回の実証実験では、マクニカの提供する仏NAVYA社製の自動運転車両「EVO」を使用)

【一般のお客様向け体験会の概要】
日時:8月19日(金)~8月24日(水)(8月22日(月)は除く)
参加方法:7月中旬にNECのWEBサイトにて公開予定

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