ノキアとICEYE、政府・防衛向け主権型衛星通信で提携。28年に最初の打上げへ

2026年10月6日 09時50分更新


 Nokiaとフィンランドの衛星企業ICEYEは10月1日、政府や防衛機関向けの低軌道(LEO)ブロードバンド衛星通信システムを共同開発すると発表した。国防や国境警備、救急・災害対応などでの利用を想定する。衛星、地上設備、端末を各国が自ら所有・管理できる「主権型」とする点が特徴で、最初の通信衛星は2028年の打ち上げを見込む。

 地上ネットワークが妨害や障害で使えなくなった場合でも、軍や救急機関が指揮・情報システムを維持できる、強靱な通信基盤を提供する。システムは優先度の高い任務地域に絞って高スループット・低遅延の接続を届ける設計で、軍用や商用の既存網を置き換えるのではなく、補完して通信の到達範囲と冗長性、容量を高める位置づけだ。

 両社は衛星、地上インフラ、耐環境性を備えた端末を一体で統合する。ICEYEが手がける主権的宇宙システムの事業モデルを、衛星通信に広げる取り組みとなる。

 ICEYEのラファル・モジェフスキCEOは、各国は、外国の商用通信事業者のサービス条件に依存することなく、自国の通信を完全に所有・管理できる必要があるとコメント。Nokiaのジャスティン・ホタードCEOは、既存の地上ネットワークを補完する衛星通信機能を提供し、あらゆる領域における紛争環境下で各国が自信を持って作戦を遂行するために必要な状況認識、接続性、制御能力を実現すると述べている。

 ICEYEの発表によると、同社はすでに主権型衛星の納入実績を重ねている。2026年5月には、ポーランド軍向けの衛星レーダー偵察システム「MikroSAR」(運用名POLSARIS)を、契約から12カ月未満で引き渡したという。また、2018年以降の累計で70基の衛星を打ち上げており、2026年は平均で週1基の生産ペースに拡大する計画だ。

参照:Nokia 2026/10/01リリース,
ICEYE 2026/10/01リリース, MikroSAR参考, 打ち上げ数参考

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