KDDIは国内初となるLTE対応のIPトランシーバーとIP無線機を発表
2015年7月8日 10時14分更新
7月7日、KDDIはLTEに対応するIPトランシーバー「IP500H」とIP無線機「IP-T10」を発表した。2015年9月より提供予定。IPトランシーバー、IP無線機がLTEに対応するのは国内初になるという。
通常のトランシーバーや無線機は端末からの電波が届く範囲でしか通話できないが、IPトランシーバーやIP無線機は携帯電話網に接続して機器同士が繋がるため、電波さえ拾えれば距離に関係なく会話が可能となる。今回発表された「IP500H」と「IP-T10」は、KDDIの人口カバー率99%超を誇る800MHz帯のLTE通信に対応するため、従来よりもより広いエリアで高音質な通話を実現する。またLTE回線だけではなく、KDDIのクラウド基盤サービスとインターネットを経由しない閉域ネットワークも利用するため、より秘匿性の高い通話を実現するだけでなく、KDDIのクラウド上に構築された無線システムを介してスマートフォンアプリや一般的なIPビジネスホンなどと相互接続でき、機器を選ばずに通話ができるようになっている。
「IP500H」はアイコム製で、IP67の防水性能を備えるため悪天候時でも安心して利用できる。また従来の無線機と異なり、優先順位の高い情報を割り込んで伝えることができる「同時通話」や「多重通話」にも対応するのが特徴だ。
「IP-T10」はCho&Company製のIP無線機で、法人向けの展開を予定している。USBポートやGPSアンテナといったインターフェイスが備わっている。
利用にあたっては無線局免許申請や取得は不要のため誰でも使用できる。用途としては警備、運送、イベント会場などで幅広いシーンを想定しており、またアイコム、インフォメーションタスクフォースを通じて提供される。
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