ソフトバンクグループ、2021年3月期の連結決算発表

2021年5月13日 09時00分更新


 ソフトバンクグループ株式会社は、2021年3月期の連結決算を発表した。同期の売上高は5兆6,281億円(前年比7.4%増)、当期純利益は4兆9,879億円で、純利益は国内企業として史上最高額を更新した。

 これはビジョン・ファンド(SVF1,SVF2)でのAI関連企業への投資影響が大きいとされており、一過性の可能性やアリババが時価純資産に占める割合の高さを懸念する声も多い。

孫正義氏は、個人的な反省点としてWeWorkなどの投資失敗について触れた一方で、時価純資産が26.1兆円と前年比4.4兆円増となったことを説明。保有している株式の純財産価値を考えれば現在の1.5倍はあると考えており、過小評価されていると述べた。アリババについても、現在はピークの60%程から43%に減っており、今後はビジョン・ファンドの割合が増えるだろうと説明した。

 また、最大2兆円の自己株式の取得については、同日に完了したことを発表。発行済株式総数の1.49%にあたる2,598万400株の自己株式を消却する。消却予定日は5月19日。

 孫正義氏は説明会の全般を通し「AI革命」を強調した。AI革命の鍵はコンピューティングの進化であると語り、レベル4*以上の自動運転や、AI関連事業への投資に意欲を見せた。NVIDIAの自動運転用チップや、注目株となる企業を紹介し「自動運転の世界が間違いなくやってくる」「これからハイテクの最先端と中心は自動運転になる」と述べた。
*レベル4:高度運転自動化。決められた条件下で、全ての運転操作を自動化。

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