NTT、NOKIAなど4社、IOWN APNで世界初のモバイルフロントホール同的経路変更実証

2025年2月21日 10時04分更新


 NTTは、Nokiaとアンリツと共同で、IOWNオールフォトニクス・ネットワーク(APN)を活用し、5G基地局のアンテナ側装置(RU)と制御側装置(DU)をつなぐモバイルフロントホールの動的経路変更を世界で初めて実証した。

 実験では、IOWN APNを利用した2つの経路間で動的な切り替えを行い、8分以内にスムーズに移行できることや、通信に影響がないことを確認。この技術により、トラフィックの変動に応じてDU拠点を柔軟に切り替え、省エネや障害時の迅速な復旧が可能となり、ネットワークの信頼性向上に貢献。

 

5Gの普及に伴いモバイルトラフィックが増加し、基地局や通信設備の消費電力も増大しており、6Gではさらにデータ伝送量が増え、電力効率の向上が重要な課題である。従来の固定的なRUとDUの接続方式では、トラフィックの変動に応じた柔軟な電力削減が困難であるためIOWN APNを活用し、動的経路変更によって不要なDU拠点の稼働を抑え、障害発生時の迅速な切り替えを可能にする技術が求められる状況にある。

 IOWN APNを活用した実証実験により、伝送距離30kmの環境で動的経路変更が8分以内で完了し、切り替え後も通信品質に影響がないことを確認した。変更した経路では一時的な中断が発生するものの、他の経路には影響がないことが判明、さらに経路変更前後で消費電力が約20%削減できた。モバイルトラフィックの変動や障害時に柔軟なDU拠点運用が可能となることが実証された。今後は実際の基地局環境での自動経路変更や時間短縮に取り組み、電力効率向上と強靭なネットワークの実現を目指す。

出典元:https://group.ntt/jp/newsrelease/2025/02/20/250220a.html

関連カテゴリー