KDDIがStarlink Mobile V2契約、2027年内に圏外で高速通信・音声通話提供へ

2026年9月16日 09時30分更新


 KDDIは8月10日、SpaceXと次世代衛星「Starlink Mobile V2」のサービス提供契約をアジアで初めて締結した。圏外エリアでも日常利用に近い高速データ通信と音声通話(VoLTE)を提供することを目的とし、2027年内の提供開始を目指す。衛星とスマートフォンの直接通信サービス「au Starlink Direct」の機能を大きく拡充する取り組みとなる。

 KDDIとSpaceXは2021年の業務提携以降、au基地局のバックホール回線へのStarlink採用や、2022年の法人・自治体向け「Starlink Business」の国内初提供などで協業を重ねてきた。災害発生時には避難所へStarlinkを無償提供しており、2024年1月には能登半島地震の避難所に350台を無償提供して通信復旧を支援した実績もある。2025年4月には「au Starlink Direct」の提供を開始、圏外エリアでの通信手段を拡充した。
また、2026年3月には世界初となる海外ローミング接続、4月には法人向けIoTデバイス直接通信サービスの提供開始と圏外SOSに対応する「au Starlink Direct SOSセンター」の新設、7月にはドローンとの衛星直接通信による飛行実証の成功と、活用領域を段階的に広げてきたという。

衛星1基あたりのスループットを20倍に引き上げる新型機

 今回契約した次世代衛星「Starlink Mobile V2」は、第1世代衛星と比較してアンテナサイズを拡大した設計だ。同社によると、より多数の通信ビームを活用することで、衛星1基あたりのスループットは約20倍、データ密度は約100倍に向上するという。これにより、従来のメッセージ送受信や対応アプリでのデータ通信に加え、日常利用に近い高速ブロードバンド通信と音声通話を可能になる見込みだ。

Starlink Mobile V2のイメージ

 KDDI代表取締役社長CEOの松田浩路氏は、SpaceXの拠点である米テキサス州Starbaseを訪れ、ショットウェル氏と今後の構想について意見を交わしたことを明らかにした。同氏は、Starlink Mobile V2やxAI、宇宙データセンター構想が「AI前提社会を支える次世代インフラ構想」と共鳴するものだと述べている。
SpaceX President and COOのグウィン・ショットウェル氏も、両社の協業における新たな章の幕開けになるとコメントしている。

 KDDIは今回の契約を新たな一歩とし、衛星通信に加えてAI領域でもSpaceXとの提携を拡大する方針を示した。今後は衛星通信、AI、データ活用などの領域で新たな価値創出に取り組むとしている。

参照:KDDI 2026/09/15リリース

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