携帯電話の060番号、26年7月以降開始へ

2026年7月7日 10時10分更新


 総務省は2024年12月20日に、今後の通信需要拡大に備えるため、音声伝送用の携帯電話向け番号として新たに「060」から始まる電話番号を追加し、2026年7月以降より順次利用可能になると発表した。日本国内における携帯電話向けの新しい番号帯の追加は、2013年に「070」から始まる番号が携帯電話向けに開放されて以来、実に約13年ぶりの変更となる。現在ユーザーが使用している「070」「080」「090」から始まる携帯電話番号に関しては、今回の新しい番号帯の導入後もそのまま継続して利用できる仕様だ。

 この新たな番号帯が追加される主な背景には、昨今のスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の急激な普及や、IoT(モノのインターネット)機器などの普及による、既存の携帯電話番号の枯渇リスクが挙げられる。これまでは090、080、070の順に番号の開放が進められてきたが、特に070番号の割り当て残数が減少していたため、今回の060番号の開放が決定されるに至った。総務省による電気通信番号計画の一部変更および審議会からの答申等を経て正式に決定され、これを受けて主要な各通信キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルなど)のシステム調整や準備が完了した後、順次ユーザー向けに新規割り当てが始まる見通しだ。新規契約時やMNP(携帯電話番号ポータビリティ)利用時などに、順次「060-1~9」から始まる11桁の番号が割り当てられるようになる。

 一方で、新番号の利用開始に際してはいくつかの留意事項も指摘されている。特に「060」から始まる番号は、大阪府などの近畿地方の一部で市外局番として長年使用されている「06」から始まる固定電話番号(06-XXXX-XXXX)と表記や響きが非常に酷似している点だ。そのため、新しい携帯電話番号であるにもかかわらず「大阪の固定電話からかかってきた」とユーザーが誤認するケースや、こうした混乱の隙を突いた特殊詐欺などの不審な電話に悪用されるリスクへの警戒が呼びかけられている。また、企業のコールセンターや各種CRM(顧客管理)システム、Web上の入力フォームなどにおいて、初期設定で「060」から始まる携帯番号を不正な番号としてエラーにしてしまうバリデーション設定が残っている場合、2026年7月の導入開始時までにシステムのアップデートを行う必要があるようだ。さらに、新しい番号帯の認知度が定着するまでは、知らない番号からの着信として顧客に警戒されやすいリスクへの周知も求められる。

 このように、13年ぶりに新しい携帯電話番号帯「060」が導入されることは、我が国の安定した情報通信インフラの維持に大きく貢献する重要な施策と言える。

参考URL:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/tel_number/060keitai.html

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