「学割」加入率はドコモがトップ、子供の携帯電話利用は2018年末には1,307万人へと増加へ
2015年4月23日 11時50分更新
・「学割」加入者数構成比は、NTTドコモが2015年、2014年以前ともにトップ
・2015年加入者の満足度トップはau。2014年以前加入者の満足度は拮抗
・学生・子供の携帯電話利用者数は2014年末で1,173万人。増加の傾向
4月22日、ICT総研は「2015年 携帯電話の『学割・U25割引』利用動向調査」の結果を発表した。同社は「学割」利用の実態を定点観測してきており、今年で3年目の調査となっている。
調査は携帯電話を利用する子供を持つ親982人に対して実施され、手法はWebアンケートを採用。実施期間は2015年4月13日から14日までで、Webアンケートと併せて学生の携帯電話利用者数の市場規模についても推計している。
まず今年度から「学割」という名称、対象範囲は変化してきているという。2015年にNTTドコモが従来の学割に代わって「U25応援特割」、「U25応援割」を導入して対象を25歳以下に拡大させたのをきっかけに、au、ソフトバンクも共に「学割」の名称自体は残しつつも、学生に限らず25歳以下を対象にした内容に変更。2014年以前と比べて様変わりしているのが現状だ。
そんな中、今回の調査によると2015年1月以降に「学割」および「U25割引」に加入したと答えた回答者は189人で、2014年以前に加入したと答えた回答者は389人であった。
2015年加入者の回答者数トップはNTTドコモで(45.6%)、auとソフトバンクが25.4%で並んだ。同様に2014年以前加入者で見ると、ドコモが37.4%、auが36.0%、ソフトバンク23.3%という構成比で、ドコモは連続で大きくシェアを獲得していることが分かる。
また「学割」および「U25割引」の満足度をみてみると、2015年加入者ではauが74.5ポイントでトップとなった。次いでソフトバンクが69.3ポイント、NTTドコモが56.3ポイントと続いている。2014年以前では各社が拮抗している結果となっているので、「学割」がリニューアルされた今年度ではauが評価を上げた形となっている。
最後に学生・子供の携帯電話利用者数の市場規模についてだが、ICT総研は2014年末時点で1,153万人と推計。若年層の人口は漸減していくものの携帯電話普及率が増加することで逆に利用者数は増えると予測し、2018年末には1,307万人にまで拡大すると予想している。
「学割」サービスは学生の囲い込み競争からその家族の囲い込み競争に発展していった経緯があり、今年は更に割引対象者が拡大されて「子供割」、「若者割」という位置づけに変化したとICT総研は位置づけている。今回の調査によって国内の人口が減少局面にある中、この年代はキャリアにとってますます重要な市場であることが浮き彫りなったようだ。
なお詳細なレポートについては以下を参照してもらいたい
ICT総研:2015年 携帯電話の「学割・U25割引」利用動向調査
関連カテゴリー