ソフトバンク、米スプリントなど4社、通信事業者が参加するブロックチェーン・コンソーシアムを発足
2017年9月8日 16時39分更新
ソフトバンク、米スプリント、台ファーイーストンと、ブロックチェーン技術開発企業である米TBCASoftは、新しいブロックチェーン・コンソーシアム「Carrier Blockchain Study Group(キャリア・ブロックチェーン・スタディー・グループ、以下「CBSG」)」を発足した。CBSGは今後、グローバル規模でさらに多くの通信事業者の参加を募る予定。
また、ソフトバンク、スプリント、TBCASoftの3社は、TBCASoftの革新的なブロックチェーン技術を活用した、キャリア間ブロックチェーン決済システムの実験に成功した。
2017年2月、3社は、通信事業者向けブロックチェーン技術の共同開発における協力を目指すことに合意し、TBCASoftのブロックチェーン・プラットフォームと通信事業者のシステムを接続する実験に取り組んできた。今回、新たにファーイーストンが加わったことを機に、この連携を、次世代のキャリア間ブロックチェーン・プラットフォームとエコシステムの構築を目指すコンソーシアムに発展させる。CBSGは、安全な清算や決済、個人認証、IoT端末向けアプリケーションなどのさまざまなサービスを、ユーザー向けに提供するプラットフォームの構築を目指す。
また3社は、通信事業者のシステムと接続可能なTBCASoftのブロックチェーン技術を使ったキャリア間ブロックチェーン決済システム上で、通信事業者間のトップアップやモバイルウォレット連携、国際送金、IoTを使った決済の実験に成功した。TBCASoftの技術により、24時間365日低コストで稼動し、高い安全性と汎用性を兼ね備えたグローバル・ブロックチェーン・プラットフォーム・システムが実現したという。
このプロジェクトでは、通信事業者の通信バックエンドシステム同士を接続する。このシステムにより、通信事業者間のトランザクションの遅延またはエラーをなくすことが可能になる。既存のビジネスオペレーションを大幅に向上するだけでなく、通信事業者にさまざまなビジネスチャンスを生み出すとされる。
今後CBSGは、他の通信事業者に参加を呼びかけるとともに、キャリア間ブロックチェーン・プラットフォームの要件定義を行っていく。また、参加メンバーが技術やビジネス、各国の規制当局の法令や規制に関する課題を解決するためのワーキング・グループとしても活動していく。