NTTドコモ 2013年度決算を発表
2014年4月26日 14時22分更新
・iPhone効果で、純増は改善
・端末販売計画未達、春商戦の費用増加などが影響し減益
・カケホーダイ&パケあえる といった新料金プランで巻き返しを図る
NTTドコモが25日、2013年度決算を発表した。内容としては営業収益が前年度比0.2%減の4兆4612億円、営業利益は前年度比2.1%減の8192億円。通期目標に届かず減収減益となるなど、かなり苦戦している模様。2013年9月に導入したiPhone効果で後半は急速に持ち直してきているが、その効果は限定的だったようだ。
加えて春商戦に代表される顧客獲得合戦の費用増加(キャッシュバックなど)が響いたようだ。さらに解約率も1%と大幅に上昇するなど苦しい状況だ。
一方2014年度の新しい取り組みとして新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」を発表。固定料金を支払うことで音声通話がすべて無料になるというこのプランは、大手通信事業者では初の取り組み。顧客満足度の向上にもつながりそうだ。
もう一つの取り組みは高速通信ネットワークの拡大だ。LTE強化へリソースを集中し、LTEへの投資額は4,650億円を予定し、LTE対応基地局を1.7倍に、下り最大100Mbps以上対応の基地局も10倍に拡大するとしている。それにより、2014年度中に最大225メガを実現するLTE-Advancedも商用開始するようだ。
こういった施策で、2014年度は370万回線の純増を目指す。
ここ数年通信事業者各社は、新規顧客獲得に注力しており、契約後の環境整備がおざなりになっていた感がある。iPhone端末もすべての事業者が取り扱うようになり、もはや端末での差別化は難しい。ここでしっかりと、「契約後」に注力して、通信環境はもちろんアフターフォローの充実など、顧客満足度を上げる取り組みに期待する。そういった意味では各社が「純増」を競いあう風潮も意味をなさないのではないか、とも感じる。
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