NTTドコモ、2017年度Q3決算は増収減益、楽天参入に警戒感
2018年1月31日 17時19分更新
NTTドコモは30日、2017年度第3四半期決算を発表した。営業収益は前年同期比.3.6%増の3兆5957億円、営業利益は同0.8%減の8353億円となり増収減益。減益となった要因は、通信事業における有形固定資産の減価償却方法を定率法から定額法に変更した点によるもので、吉澤社長は「問題なく通期目標は達成できる」としている。
通信事業は、営業収益が前年同期比4.7%増の2兆9463億円、営業利益が同3.2%減の7200億円。契約数は7568万件で同3%増。「カケホーダイ&パケあえる」の契約数が4000万件を突破するなど好調となった。解約率は0.63%、ハンドセット解約率は0.49%で推移。
また、「ドコモ光」の契約数が順調に増加。前年同期比1.5倍の448万契約と大きく伸び、ARPUの大幅増に貢献した。ドコモ光は「以前はフレッツからの転用が主だったが、ここにきて新規の契約が増えている」(吉澤社長)という。
スマートライフ領域は、営業収益が前年同期比0.5%減の6738億円、営業利益が同17.5%増の1153億円。グループ会社であるD2Cの会計方法見直しの影響を受けて減収となったが、業績は順調に推移している。特に順調な金融・決済サービスでは、「dカード」の契約数が同7.4%増の1860万件、「dポイントカード」登録数が2倍の1794万人に拡大、「dポイント」の提携先が2.6倍の190店舗に増加した。取扱高は前年同期比22%増の2兆3200億円に達している。
全体として、計画通り順調に進んでいる印象を受けたドコモの決算。しかし、携帯電話事業への参入を表明した楽天について問われると、吉澤社長は「詳細が明らかになっていないのでコメントは差し控えたい」と述べ、警戒感を示した。
ただ、楽天がローミング接続を要求してきた場合の対応については、「交渉してきた(イー・モバイルでの)経験もある。要請される場合は真摯に交渉する」と前向きな姿勢を見せていた。
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